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16.※

滑りが良くならないという発言で、それがローションだと分かり、それを肉壁に塗りつけるように指を動かすフリグスの余計な手間をかけさせないよう、なるべくお尻の力を緩めようと努めた。 しかし、フリグスの無遠慮なやり方に完全に萎縮してしまっているようで、しようにもできなかった。 「力を緩めることができないのか」 「む、り⋯⋯でき、ない⋯⋯」 「⋯⋯できないって、お前な⋯⋯。⋯⋯ま、常に突っ込んでいるから、ここまで丁寧にやらなくてもいいか」 「⋯⋯あっ⋯⋯」 独り言のように呟いたフリグスはそう言って、指を引き抜く。 無理やり挿れてきて、無意識に力が入っていた萎みは今さらに収縮を繰り返していた。 そのことに気づかないはずがなく、「⋯⋯今さら遅いんだが」と怒りを滲ませ、ため息混じりに言う。 その言い方にビクつかせていた時、手首を掴んできて上半身を起こされた。 「今度はお前がやれ」 そう言って、掴まれた手にやけに装飾された小瓶を持たされた。 これがさっきフリグスの指に付けていたローションが入っている瓶だということは分かる。しかし、彼の言いたいことが分からず、態度のことで下げていた眉をさらに下げていた。 「何をすれば⋯⋯」 「お前の尻にやっていたことをしろと言っている」 どこに、と言おうとした時、ズボンのチャックをおもむろに開け、自身の雄を覗かせた。 すでに半勃ち状態であったソレは、怒りが興奮に変わったのであろう。ソレをミコの眼前に見せつけた。 「さっさとやれ」 自分よりも大きいソレをあの時のように無理やり口に入れられるのではと、思い出したくもない記憶を思い出しそうになったミコは頭を振り、小瓶の蓋を取って、手の平にローションを垂らした。

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