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ミコが余韻に浸っていると、ずるりと半ば強引に引き抜いた。 何度目かの突然のことに激しく痙攣した。 「⋯⋯このぐらい『射精』しておけば、一応補習は合格なるだろう」 「あっ、は、んッ!」 ついさっきまで挿入()れられていたモノがなくなってしまい、ぽっかりと穴が開いてしまった箇所に固いものを挿れられた。 フリグスのモノとは違うそれは、注いだ魔力が溢れないようにしておくための栓だった。 フリグスの雄よりもだいぶ物足りないものに、しかし、その異物感にお尻を締めていた。 「さ、さわらないでぇ⋯⋯」 「ここで善がっている場合じゃないだろ。さっさと行ってこい」 「⋯⋯っ!」 お尻を叩かれた。 ところが、指を挿れた時とは違う痛気持ちよさに酔っていた。 もっと叩いて欲しいだなんて思ってしまっていた。 「オレの足を引っ張る気か」 痺れを切らしたフリグスが首根っこを掴んで、部屋の外へと放り捨てた。 豪奢な部屋に敷かれていたような絨毯のおかげで、多少なりとも痛みを感じなかったが、ベッドほどではなかった。 「って、てぇ⋯⋯」 皮肉にもその痛みのおかげで多少は正気に戻れた。 魔力供給をしてもらうと、変な気持ちがしばらく続いてしまうから嫌だ。 本当はリエヴルのことを言えない。 それとも、フリグスとは相性が合わないのかもしれない。 仮に相性が合わず、他のペアに代えようにもこんな足を引っ張るような相手は誰もペアにはなりたくないだろう。 だから、ミコには選ぶ権利なんてない。 「ミコ、そこに座り込んで⋯⋯。またフリグスに投げられたの⋯⋯?」 隣の部屋に入っていたリエヴルがそばに立っていた。 供給してもらったのだろう。そうと分かる頬を赤らめ、目が据わっていた。

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