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リエヴルのすることに身を預けていた時、後ろに挿入()れていた異物感が抜かれた。 抜いてくれたのは嬉しいけど、不意に抜かれたことが良くなかった。 自分でも恥ずかしいぐらいの変な声を上げてしまったのだから。 それを聞いたリエヴルは嬉しげに目を細めたのはいつものことだが、何故か先生も頬を染め、ズボンに手をかけた。⋯⋯のは、気のせいだと思いたい。 とにかく、人前で自分らしくもない声を上げてしまったのが恥ずかしくて仕方ない。 リエヴルからしたらそんなこと些細なことであるし、もっとその声を聞きたいとは思うかもしれないが、ともかくミコにとっては消えていなくなりたいぐらいに恥ずかしいことだったのだ。 だから、顔を見られずにいる。 「まだ魔力が抜け切ってないの?」 「う、うーん⋯⋯」 「あ、もしかして昨日の補習の時のこと? そうだったら、気にしなくても大丈夫だからね! というか、もっと可愛い声で啼いてもいいんだよ?」 「⋯⋯リエヴルの方こそ、抜け切ってないの⋯⋯?」 顔を半分ほど覗かせる。 特に卑猥なことに関しては、無邪気に言ってくるものだから、デリカシーさも何の欠片もない。 性的好奇心が旺盛な彼にとっては日常会話ではあるため、仕方ないと割り切りたいところではあるが、今回の場合は思い出させることを言わないで欲しい。 「というかこれは、魔力のせいなのかな。魔力のせいで違和感? みたいのがあるのかな⋯⋯」 「違和感って?」 「うーん、と⋯⋯」 こんなこと言ってもいいのだろうか。 いや、リエヴルの場合こういう話をしても喜んで聞くだろう。そうなると、かえって言いたくなくなるが、原因が少しでも解明できるなら言うべきかもしれない。 そう思った時、ミコは半身を起こし、口を開いた。

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