23 / 139
23.
「リエヴルに抜いてもらった栓があったでしょ? あれがまだお尻に挿 っているような違和感があって、このムズムズする感じを違うもので埋めて欲しい、っていうか⋯⋯」
「ミコって、ボクのペアよりもフリグスと相性が良いよね?」
「良い、のかな⋯⋯」
「だって、ずっとはえっちな気分はならないよね?」
「えっ⋯⋯ちは、多分、補習が終わったぐらいになくなったかな」
「だとしたら、前よりも開発されて、感度が増したのかも」
「え、開発⋯⋯?」
それはどういう意味かと首を傾げると、リエヴルはにやりと不敵な笑みを見せた。
「それって、フリグスのちんこが好きってことじゃん!」
「な、なな何言ってんの!?」
言葉を濁したが、確かにフリグスの雄雄しい屹立が欲しいと思ったけれど、"好き"は飛躍しすぎてはないだろうか。
真っ赤になって、狼狽えるミコに当たったとばかりにリエヴルは声を弾ませて言う。
「ボクらって、毎日のようにペアに魔力供給されてるじゃん? ボクは違うけど、ミコみたいに相性が良ければ、ずっと挿入 れて欲しいって物足りないってお尻が欲しがっているんだよ」
「だからって、フリグスのち、ちん⋯⋯は好きってわけじゃ⋯⋯」
「じゃあ、他の人で試してみる?」
「そんなことで頼むわけには──」
「──よぉ、落ちこぼれども。朝から勉強もせず、猥談か?」
ミコの言葉を遮った第三者の声に、肩をピクっと上げ、リエヴルはムッとした。
ベンゲル・ゲファール。フリグスと同じ貴族の家の人間で、周りにいる人達もそうだが、平民でクラスの中で落ちこぼれであるミコ達を見かけては、何かとからかってくる人物の一人だ。
フリグスは冷たくあしらってくるから苦手だが、こちらはこちらで一言二言余計なことを言ってくるものだから、苦手だった。
ともだちにシェアしよう!

