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42.
『また、何を言って⋯⋯』
『噛むのは二次被害にもなるし、命の危機にも繋がるから止めようねぇ』
『その痛みで快感を得て、どさくさにミコに精液を──』
『アネルヴ君。代わりにアラタス君の手を握っておいてくれるかな』
『え、手を?』
「あと、ズボンは履いてね」と言う言葉は聞いてないらしい、頭の上に疑問符を浮かべながらも、リエヴルは手を握った。
リエヴルに握られた時、すっと身体の緊張が和らいだ気がした。
先生はそれが分かっていて、リエヴルにそうするように言ったのだろうか。
『中に入れられたってことは、尿道のところだね?』
『はい、ボクが毒素を吸い上げたと思ったのですけど、まだ痒かったみたいです』
リエヴルが代わりに返事をする。
『ちなみに植物って、なんて名前?』
『スティヴェーレ⋯⋯って、言ってたかと』
『はぁ⋯⋯スティヴェーレか⋯⋯』
呟いた先生は椅子から立ち上がり、どこかに行ってしまった。
どうしたのだろうと顔を見合わせていると、ものの数秒で帰ってきた。
その手には細い器具を持って。
それを見た途端、ミコはビクッと身体を震わせ、リエヴルはというと「それは何ですか?」と訊ねた。
『ああ、これは尿道に挿入するための魔法器具だよ。これを挿入 れる時、ちょおっと痛いかもしれないけど、痒みが治まるかもしれないから頑張ってね』
『む、むり⋯⋯です⋯⋯』
ふるふると首を振る。
涙目になるミコの傍ら、リエヴルの方は「いいなぁ、ボクの方に挿入 れて欲しい」と物欲しそうな目で見ていた。
『さ、アラタス君。仰向けで足を開脚させて、患部を先生に見せて』
『⋯⋯』
迷いながらも先生の言う通りにする。
その分、繋ぐ手は強く、震わせていた。
先生は指でミコの震えているモノを真っ直ぐに少し上向きにさせ、尿道口に器具を宛てがう。
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