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64.※フェラ
ちらりと見る。
耐えているかのように、しかし悟られないようにといった眉を少し寄せ、ほんのりと赤らめるフリグスと目が合った。
ドキッとした。
この高鳴りは、先ほどの恐怖とは真逆の感情だった。
恐らくこの感情は、感じてくれて嬉しいというものだ。
嬉しくって速めた。
「⋯⋯っ、おま⋯⋯そこばかりじゃなく、ココもな」
握ったままの裏筋辺りを示す。
小さく震わすソコを上から下へ、下から上へとでたらめに、されど舌全体を使うように意識しながら這わせる。
「⋯ぅ⋯⋯ん⋯⋯っ、そういうわけじゃなくて、だな⋯もう少しゆっくりでいい⋯⋯裏筋から、根元まで⋯⋯そうだ、それから根元から舐め⋯⋯そこでまた、こっちを見ろ⋯⋯」
首辺りに到達した時、見上げる。
余裕なさげに目を細め、さっきよりも頬が分かるぐらいに染まっていた。
見た途端、眼前のフリグスのがムクっと大きくなった。
「喉ギリギリまで口に含み、前後に動かしながら手を動かせ」
恐る恐ると先端部を口に含んだものの、それ以上入れるのを拒んでしまった。
フリグスの言うことが聞けない。
「⋯⋯怖いのか?」
「⋯⋯」
無理、とははっきり言えなかった。
これでまた怒らせてしまうと思うと。
咥えたまま、俯いた。
「⋯⋯無理ならいい。入るぐらいまでしておけ」
思ってもみなかった言葉に顔を上げた。
「なんだ、何か言いたいことでもあるのか?」
いつもの気遣いのない冷たい声で言われる。
咄嗟に口に含んだままブンブンと首を横に振った。
首より少し先まで、ミコが思う限界まで入れ、ゆっくりと頭を動かした。
その際、握ったまま忘れていた手も時折動かして。
「⋯⋯う⋯っ」
根元辺りを手で奉仕し、その弾みで玉の膨らみを触った時、呻くような声が上がった。
痛みとしか感じられないミコは知らなかったが、ココも触れられて感じるところだったのか。
ゆるゆると頭を動かしつつ、さりげなさを装いながら、指でちょんちょんと触った。
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