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「抜いてよ⋯⋯! 抜いて⋯⋯!」 暴れたい気持ちでいっぱいだったが、繋がっているところが酷く痛むからわめき散らすことに留めた。 彼の前でこんな姿を見せるのは初めてだった。だから、フリグスもためらいがちに抜いた。 抜く際も酷く痛くて、わっと声を上げた。 「⋯⋯お前、もしかしたらこの痛みは⋯⋯」 「もういい! 出てってよ! 出てって!」 声を荒らげるミコにそれでもフリグスは何かを言っていたが、このような状態のミコに何言っても無駄だと判断したのか、何も言わなくなった。 それから間もなくミコの前から姿を消したものの、ミコは気づくはずもなく泣き喚いた。 なんで、こんなことをするの。 フリグスはやっぱり自分勝手で、こっちの言うことなんてこれっぽっちも聞いてくれなくて、ぼくのことは嫌いなんだ。 なんでこんな人にときめいていたんだろう。胸の痛みは勘違いだったんだ。 魔法か何かでこの気持ちを誤魔化されていたんだ。 なんで、好きって思っちゃったんだろう。

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