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104.※ルイス視点

暗闇に近い空間。 どこまでも続くような広い空間の中央に鳥籠があった。 鳥籠とはいえども、人がゆうに入れるほどの大きさだった。 ゆえにその中には人が入っていた。 しかも、裸体で。 何も身につけてない少年は、両手を頭上高く枷で戒められ、両膝を着く姿勢でいた。 その異様な光景にさらに拍車をかけているのは、少年を囲むように薄ぼんやりと明るく放っている魔法陣。 その魔法陣が何を意味するのかは定かではない。 しかし。それらの異様な光景に当の本人が何一つ反応を示さないのは、眠っているかのように固く瞳が閉ざされているからであった。 異常なほどに静かな空間に、突如音がした。 壁だと思っていた一部が切り取られたかのように扉が開き、一人の青年が入ってきた。 眩いほどに輝く金髪に煌めく宝石のように青い瞳をし、日を知らないような白い肌と精巧に作られた人形のような出で立ちのその青年は、床が水に浸り、くるぶしまで濡らしてしまっているが、そのことに対し不愉快な顔をすることなく、むしろ嬉しそうに笑みを零して、足取り軽やかそうに歩いていった。 その向かう先は、眠る少年の元だった。 少年の元に着いた時、より一層笑みを深めた青年は、その前で片膝を着いた。 そして、気品溢れる形の良い唇を開いた。 「⋯⋯ミコ。私の愛しい子。この時が来るのをずっと待っていたよ」 細長い指は茶色い髪に触れた。 「ずっと待たせてごめんね。君が好みそうな顔になるのに時間がかかってしまったんだ。これからはいられなかった分、ずっと一緒にいようね」 薄く開いてる唇に軽く唇を重ねた。

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