「えっ、でも熱あるでしょ？」 　「もう下がりました」 　ソファに押し倒されてキスをされた。口の隙間から舌が入ってきて潤の咥内を好き勝手に暴れ回る。 　舌が甘くてくらくらする。首筋に吹きかけられる吐息が熱い。 　郡司の手がシャツの隙間から入ってくる。引き締まった腹筋や胸板を慈しむように撫でられ肌がざわざわする。 　いつものダイエットとは違う。 　お互いの気持ちを言葉にして伝えたあとのせいが、心臓が忙しなくて落ち着かない。 　郡司の指に赤い突起を摘ままれた。快楽を教え込まれたそこはぷっくりと固く尖っている。 　「んんっ……」 　「触っただけですごく固いです」 　「言わないでよ」 　「オレのせいですね」 　強く摘んだり、こねたりを繰り返され堪らず嬌声をあげた。ふうと息を吹きかけられただけで腰が揺れる。 　「ぽちゃぽちゃの佐久間さんも好きだけど、オレが作り上げたこの細い身体も好きです」 　「なにそれ」 　「オレが作った飯を食べて、オレの精液を何度も注いで飲ませてーー佐久間さんの身体はもうほとんどオレでできてますね」 　「なっ！」 　とんでもない発言に目を剥いたが郡司はにやりと笑い、潤の乳首に吸いつく。小さなボコボコすらも一つずつ丁寧に舐め、堪えきれずに郡司の頭を掴んだ。 　「やっ、あぁっ……それだめ」 　ふわふわと毛先が舐める角度を変えるたびに揺れる。弓なりになった背中に腕が回り、さらに下へと降りていく。 　「んっ、んンっ、アぁ」 　郡司の手が双丘の狭間に入り、その奥をぐるりと撫でた。見なくてもそこが収縮しているのがわかる。 　ただの排泄器官ではなくなってしまった。もう何度も郡司を受け入れ、快楽を知った蕾は期待に花を咲かせる。 　「ねぇ郡司くん」 　「どうしました？」 　「早く……欲しいよ」 　我慢なんてできない。身体全部が郡司を欲している。 　乱暴にスラックスを脱がせられ、指を舐めて中に押し込まれた。 　最初は圧迫感はあるもののすぐに快楽に変わる。丹念に押し広げられそこはすぐに郡司を受け入れるほど柔らかい。 　「後悔しても知りませんよ」 　指を引き抜かれ、代わりに猛った雄をあてがわれた。ぐっと腰を進められ中に郡司が挿入ってくる。 　「あっ、あァ、ん」 　根元まで飲み込むと郡司が被い被さってきた。背中に腕を回すとトレーナーが汗でしっとりしている。 　「熱くて狭くて気持ちいい」 　「やっ、そういうの言わないで」 　「ちゃんと伝えとかないとまだ莫迦な考えされたら困りますからね」 　「もうしな……あッ、あ！」 　律動が始まり、与えられる快楽に溺れた。郡司の動きに合わせるように夢中になって腰を振る。 　潤の嬌声と郡司の荒い呼吸だけが部屋のなかを満たしていく。 　的確に弱い箇所を突かれるので限界はすぐそこまでやってきた。 　「イっちゃ……やだっ、アぁ、あっ」 　「オレも。一緒に」 　「だめ、イくっ……あぁっ！」 　白ずむ視界で郡司の笑顔だけがはっきりと見えた。 　一滴残さず潤の中に注ごうと郡司は腰を小刻みに揺らす。 　「あーもうだめ。死ぬ」 　「まだまだですよ」 　「待って、嘘。んあ」 　中の性器は再び固さを取り戻し、郡司は律動を再開させた。