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第27話 健太郎が望む答え

 健太郎は、いつになくしつこかった。  光希の身体をしっかりと床に押しつけてしまってから、好き勝手に、胸や性器を弄っている。 「っ……あっ………っっ……っ」  呼気が荒くなって、光希の薄い胸は忙しなく上下している。 「………あ……っ」 「……龍臣ってヤツに、どこまでさせたの……?」  健太郎が耳元に聞く。 「っ……」  どこまで、もなにも、何もしていない―――そう言って健太郎を突っぱねれば良かったのだが、なんとなく、ただ突っぱねるのは癪な気がしていた。 「……関係……無いだろ……っ!」  顔を背けて吐き捨てるように言うと、健太郎が光希の頬を捕らえた。 「……関係あるかないかなんて、どうでも良いだろ。俺が知りたいんだよ」  そう言って、健太郎は笑う。 「……知りたいって……」 「きになるだろ……」 「なんで……?」  その問いに、健太郎は答えなかった。その代わり、光希の奥へ手を伸ばしてきて、入り口を探る。 「っ……っんんんん」  唐突にアナルに触れられて、光希の身体はビクッと撥ねる。 「……ここ、やわらかいじゃん」  ぐいぐいと無遠慮に弄られて、光希が甘い声を漏らす。 「あ……っん……っ」 「……まあ、待てって、そう急ぐなよ……欲しいんだろ」  健太郎はゆっくりと自身の性器を引きずり出す。それは、雄々しく屹立していた。光希のアナルに押し当てると、ぐい、と一気に腰が進められた。 「あ……っあああああ……っ」  内部が、擦られて、一気に貫かれる。その衝撃に、一瞬、光希の意識か飛んだ。 「……あー、やっぱ、お前ってさ、ここ……ナカされるのが、一番、気持ちよさそうにしてるよな……」  光希を揺さぶりながら、健太郎は言う。 「……ナカ、絡みついてきて……スゲー、好きなんだろ? ……ここ、ぐちゃぐちゃにされるの」  はは、と健太郎は笑う。 「あっ……あああっ……っ……っんあ……っああっ……っ」  酷く揺さぶられ、最奥の、良い所ばかりを連続で刺激されて、光希は、訳が分からなくなって、喘ぐ。  細い腕が床を彷徨って、その辺に落ちていた服をぎゅっと掴んでいた。そうやって縋り付かなければ耐えられない。 「……お前……ここ、龍臣ってヤツにもさせたの……?」 「えっ……っあっ……っあああ……っ」 「……龍臣ってヤツも、お前をこんな風に、鳴かせたのかって聞いてるんだよ」  苛立ったような声が聞こえた。  健太郎は、その苛立ちを、そのまま光希にぶつけているようだった。  一方的に揺さぶり、光希が待て、と言っても止めなかった。 「あっ……っああ……っも……」 「ダメだ……まだ、満足してないし……、光希も、素直に言わないんだからさ」  素直に、言ったところで止めるのだろうか?  ぼんやりと、光希は思う。  きっと、それは素直に、ではなく、健太郎が望む答えを言えば―――健太郎が満足すると言うことだ。  けれど、光希には、どう、返答すれば、健太郎が満足するのか、解らなかった。
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