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そんな感じなんだ。 2
「あの…じゃあ、俺待っててもいいですか」
「え?どういうこと?」
「篠田さんが今日もしこの後空いてるなら…
その、飯、とかどうですか」
いきなり誘ってしまうと篠田は驚いたように目を開き、自分を指さした。
「俺?」
橋名が必死に頷くと、彼は少し困ったように笑いながら
うーん、と唸った。
いきなり事を急ぎすぎただろうか。
ちょっと褒められただけで調子に乗ったかななどと考えていると彼はこちらに近付いてきてじっと見つめてくる。
その眼鏡越しの黒い瞳に橋名は思わず生唾を飲みながら彼を見下ろした。
「……じゃあ、10分ぐらい、待てる?」
「え、あ、はい…待ちます!」
「うん。下で待っててください」
彼はそう言うと去っていってしまって、橋名はしばらく心臓がドキドキ鳴っているのを感じていた。
「いいんだ……」
呟きながら思わず服の上から胸を押さえてしまう。
待てる?だって、
と誰にともなく心の中で呟きながら橋名は
行ってしまったエレベーターをもう一度呼び出すのだった。
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