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ちゃんと捕まえとけ? 1
あれからどうやって帰ったのかは覚えていないが、
自宅のベッドの上で目覚めた橋名は、昨晩のことを思い出し思わず顔が熱くなってしまった。
「やばかった……」
頭を抱えながらもついついニヤついてしまう。
もしやあれは夢なのでは?とすら思う程だ。
彼の声や頭を撫でてくれた時の感触を思い出すと、またジワジワと熱が込み上げてきて
奇声を発してしまいたくなりながらも橋名は暫く悶えていた。
そもそもちょっとplayができたら最高!ぐらいに思っていたのが、まさかである。
しかも、あんな風に満たされた気持ちになったのはほとんど初めてと言って良いほどだった。
「サナギさん……」
彼のあの分厚い眼鏡の向こう側の妖艶な微笑みとか
紅潮している頬だとか、甘い声だとかを想像すると、暴れまわりたいくらいに身体が火照ってしまう。
めちゃくちゃ好きかもしれん!
憂鬱が嘘のように晴れ渡り、橋名の頭の中はピンク色だった。
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