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ちゃんと捕まえとけ? 2
会社に出勤してからも橋名はどこかふわふわとしていて、
ついつい彼の姿を探してしまったりもした。
「はっしー今日めっちゃ機嫌いいじゃん…どうしたよ」
いつもの如く休憩室で昼食を取っていると、
どこかソワソワしている橋名に有澤が心配そうに目を細めて聞いてくる。
「昨日あんなにへこんでたのに…」
「いやそれが…その、
出会ってしまったかもしれん…理想のヒトに…」
「は?マジで?」
顔を赤らめる橋名に有澤は目を見開いて身を乗り出してくる。
「えーまさかあのはっしーがそんな顔するとは…
で、どんな人どんな人?」
今までの散々だった橋名を見ているせいか有澤は妙に興味深々だった。
しかしまさか同じ職場の篠田だとは言えず、お好み焼きを食べにいったことや相手から誘ってもらったこと
そして彼に褒められると今までにないくらい嬉しかったことなどを簡単に話した。
「ほーん。そんでそんで?」
有澤はカップ麺を啜りながらも追撃をしてきて
昨日のことを思い出しただけで身体が熱くなってきてしまい、
若干ふわふわしながらも、篠田に言われたことを思い出す。
「あとなんか…可愛いって言ってくれて…」
ついそのまま呟いてしまうと、有澤は箸で麺を持ち上げたまま静止した。
「可愛いって?」
「…おう」
「お前のことを?」
「…うん」
「自動販売機よりデカいのに?」
「……。」
冷静な彼の言葉に、確かに、と思ってしまった。
今までそんな事を言われたことがなかったため舞い上がってしまったが、よく考えると自分にそんな言葉が当てはまるわけがないのだ。
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