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聞いてあげるからさ 8
「あ、ァ、あ…っ、ん…ぁ」
「気持ちいい、ですか…?っ、サナギさん…」
「ん、…っ、うん…きもちい…っ…」
彼の腕が首の後ろに絡んできて、身体がますます密着していく。
甘い声がすぐ近くから放たれていて、ますます彼の中で欲望が膨らんでいってしまう。
「さなぎさん…、サナギさん…」
「ん、ぁ…っ、や、…ッあ…!」
ぎゅう、と中心を締め付けられて、彼の中心が2人の間で弾けた。
それとほぼ同時に橋名も彼の中に精を吐き出してしまった。
心臓がばくばくと騒いでいて、ぐらぐらと視界が揺れているようにも錯覚する心地の中
どこかぐったりとだるそうな表情の彼に顔を近付けた。
「さなぎさん……」
汗ばんだ彼の額を撫でると、顔を逸らされたが
その拍子に見えた首筋にまた身体がおかしくなっていって
橋名は堪らずそこに噛み付いた。
「…っ、ちょ…」
ちゅ、ちゅ、と口付けながら耳へと唇を移動させていって
耳をなぞる様に舌を這わせたり軽く吸ったりする。
「さなぎさん…すき…、好きです…」
どこか頭がぼーっとして、ふわふわとして、
ただひたすら気持ちが溢れてきて、ただひたすら触りたくて。
ほとんど本能に近い行動だった。
未だ彼の中にあった中心がまた熱を帯び始めて、橋名はついつい腰を揺らしてしまう。
「…は…橋名くん、…っ、」
「すき、すき…」
中心が擦れ始めると、身体がいうことを聞かなくなって
またどんどんと律動が早まっていく。
「ん、も…、ぁ…っ」
「さなぎさん…、すき、…すき…っ」
彼の首を喰みながら、再び膝を抱えて深く突き立てていく。
ぐちゃぐちゃと先程よりも激しく音を立てながら
どうしようもない熱に翻弄されてしまって。
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