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聞いてあげるからさ 10

指を絡めた彼の手の甲に口付け、やがてベッドに押し付ける様に彼の頭上に縫い留めた。 もう片方で彼の足を担ぐ様に持ち上げて、深く深く突き立てていく。 「あ…ッ!あ、っ、ぁあ…ッい…」 びくびくと腰が跳ねて、彼の瞳からは涙が溢れていた。 中心を強く締め付けられ、橋名は彼に顔を近付けた。 「さなぎさん…」 「い、っ…待っ…て、も、おれ…」 「キスしていいですか…」 痙攣する彼の身体を揺さぶりながら、視界には彼の唇しか見えていなかった。 「ん…して、…っ、い、から…、」 「サナギさん…」 許しを貰い、橋名は念願かなって彼の唇を奪うことに成功した。 その柔らかい感触を味わい、貪り喰らうと頭の中が真っ白になっていって より一層激しく腰を動かしてしまう。 「っん、んん…は、…ん”、ん…!」 塞いだ口の中で沙凪は悶えていて、呼吸もままならないほど深く深く口付けながら、再び絶頂を迎えた。 「…、ん“…、ふ…ー…っ」 震える吐息が唇の隙間から溢れていた。 橋名は暫く彼の唇にただただ自分の唇をくっつけて余韻を味わった。

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