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どうしたいか 1
どこをどうやって歩いてきたか覚えていないが、橋名は沙凪に引き摺られ、繁華街の端っこのホテルに連れて来られていた。
沙凪は無言でさっさと部屋に入り、訳もわからず後をついて行った。
薄暗い部屋の中、沙凪はベッドの前まで来ると橋名の胸ぐらを掴んでベッドに放り投げるようにする。
「サナギさん……?」
橋名はされるがままにベッドに投げ捨てられたが、沙凪は口をへの字に結んだまま上に乗ってくる。
ただでさえふらふらだったのに上に乗られるともう動けなくて、小柄な彼に簡単に組み敷かれてしまった。
「俺に飽きたのかと思ってた」
「え……?」
「お弁当も作って貰えなくなったし、
メッセージも全然くれないし」
彼はそう言いながらも橋名の胸ぐらを掴んで強い力で引っ張ってくる。
「それは…」
「ゆきくんに躾けられたかった?」
沙凪は冷たい目で見下ろしてくる。
「格好良くて背高くて立場もあって、Domの鏡だもんね?
俺とは違ってさ。触られて嬉しかった?」
身体の上に乗っている彼の身体を、その声を、視線を感じるとぞわぞわと全身が熱を帯びて
橋名は乱れた呼吸を繰り返しながら首を横に振った。
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