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どうしたいか 3
「でもこんなになるまで…教えてくれなかったのは頂けないなぁ」
彼に微笑まれて、思わず息を呑んでしまう。
沙凪は橋名の片手を掴んで、自分の胸に触れさせるように誘導した。
「ほら、どうしたいか言って」
布越しに伝わってくる彼の鼓動を感じると、頭の中も視界も彼でいっぱいになってしまって
ふわふわしたような感覚に突き落とされてしまう。
「サナギさん…」
「うん…何?」
「…っ、サナギさんに触りたい……」
それはいつも身体のどこかにある果てしない欲求だった。
彼は目を細めて、橋名の手を自らの服の中へと誘導していく。
シャツの下から、素肌に滑り込んで、その滑らかな肌に触れると知らず知らずのうちに呼吸が荒れていってしまう。
「いいよ…?俺も触って欲しいな…」
甘い声で囁かれ、衝動的な欲求が沸き起こっているはずなのに
身体が全然言う事を効かなくて。
彼の手が離れていって、橋名は恐る恐るその肌を撫でた。
彼を上に乗せたまま、シャツを捲り上げるように両手で触っていくと
その白い肌が露出されていく。
「あ…」
胸の突起に触れると、彼はぴくりと身体を震わせる。
両手の親指で押し潰すように突起を弄ると、それは段々尖っていって
彼の呼吸は熱っぽく乱れ始める。
「ん…、あつい…」
沙凪はそう言いながらジャケットを脱いだ。
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