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第3話
「んん..」
もぞっと、重たい体を起こし辺りを見渡す。
小さなテーブルの上には、お金が置いてありメモが落ちていた。
連絡先:また会いたくなったら連絡頂戴
綺麗な字で書かれていたメモが置いてあったそれをゴミ箱に投げ入れ置いてあった7万を財布に突っ込む。
「…んっ はぁ」
シャワーを浴びながらお尻に指を突っ込み精液を掻き出す。
散々な抱きかたしやがって、腰が痛くてたまったもんじゃない。
シャワーから上がると軽く身だしなみを整え
ホテルを後にした
・・・今日は何しようかな
フードを目深にかぶって雑踏に紛れこむ
賑やかな街は身を隠すのに丁度良い。
下を向きながら人ごみに流されるようにただただ歩いた
このまま、お腹が空けば昼を取って日が落ちれば宿を探すだけの生活
好きでしているわけじゃないけど何も力がない自分にとっては自分を売るしかない
それがあの家を逃げてから知った事だった。
「あ、・・・」
その時ふと目に留まったショップがあった。
男性ものの洋服店
そこで和気あいあいと話している男子高校生が目に入った
自分もこんな生活をしていなければこんなパーカーじゃなくファッションに気を使っていた年齢なのかと考えていると、談笑していた高校生たちと目が合った気がした。
少し惨めに感じて、フードをクイッと下げてまた歩き出す
頭上には鉛色の雲が浮いていた
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