初めての口吸いに元々ふわふわしていた思考がドロドロに溶けていく。 離れそうになるテオドール様の唇を無意識に追いかけてしまう。 「はぁ…、シエル。 可愛らしいのも大概にしてくれ…」 「やだ。もっとしたい…、です」 ムッと彼を睨み上げると、すぐさま唇が振ってきた。 テオドール様は僕のわがままを直ぐに叶えてくれる。 唇に夢中になっているうちに、彼の手が僕の服の中に入ってきた。 優しく撫でるように動く手に、僕の肌が粟立つ。 もっと、決定的な刺激が欲しいのに… 長らく焦らされたのち、不意に胸の飾りが弾かれた。 「んんっ！？」 口を塞がれているので大きな声は出なかったが、身体が震えてしまい、恥ずかしい。 唇を離したテオドール様が「もっとシエルの声を聞かせてくれ」と、今度は胸に吸い付く。 そんなところ、ちゃんと触ったこともないし、こんなに気持ちいいなんて知らない。 「んんっ、そこヤダぁ…」 テオドール様の手を掴んで離そうとするけれど、力で全く敵わない。 変な声が止まらない。 こんなの聞かれたくないのに… 「やめてぇ…、そこだめなの、んうぅ…」 「そうか？気持ちいいようだが？」 「ヒッ！？」 急に下の屹立を握り込まれて、腰が跳ねた。 そんなところ、汚いから触っちゃダメなのに。 「気持ちいい時はそういって貰えると助かる」 「…、いっ、言えないです」 僕がそう言うと、「なるほど」と彼は少し考えたあと、「態度を見ればわかるから今日のところはいいか」とニヤリとした。 あれ…？これやばいかも… 「やだぁ！！もう出ない！！」 僕は半泣きで、僕の陰茎を吸うテオドール様の頭を押す。 そもそもそんなところに口を付けることすら嫌なのに。 何度射精しただろう。 自分ですらちゃんと触れてないそこは、テオドール様から与えられる刺激で、数えきれないくらい吐精していた。 「Ωがヒートの時は、何度でも達することができると聞いたが？」 「知らない、です」 「だが…、確かにこんなに真っ赤になって可哀想だな」 恐る恐る僕のそこを見る。 言われた通り、真っ赤に腫れ上がっていた。 「や、やだ…、怖い」 「じゃあ…、ここ、触っていいか？」 彼の指が僕の後孔に触れる。 触られるの、正直怖いけれど…、でも、やっとテオドール様と繋がれる。 僕は頷いた。 すぐに額に口付けされて、指が僕の中に入ってくる。 「解す必要がないくらいぐずぐずだな」 「もう入りますか？」 「んん…、いや、さすがにまだダメだ」 そう言って彼が僕の太ももを持ち上げる。 え、ちょっと待って、これ… ぬるぬるしたものが、僕のお尻を這う。 な、舐められてる！？ 「えっ！？やだ！？ ダメです！！！ああっ…」 舌と思われるものが僕の中に入ってくる。 恥ずかしさと気持ちよさで頭がおかしくなってしまう。 何度も「だめ」と言ったのに、止めてくれなくて、ようやく離された頃には息も絶え絶えだった。