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48 番※

ゴゾゴゾと、衣擦れの音が聞こえる。 テオドール様も、服を脱いでいるのかも。 僕も…、何かした方がいいのかな? 「あの、僕も触っていいですか?」 「……、いや、また今度お願いしよう」 しばらく考え込んだ様子の後、そう言われた。 「むっ…。僕もしたいです」 「ありがたい話だが…、少しでもシエルに触れられたら直ぐに出てしまいそうだからな」 「αも何回も出せるんじゃないですか?」 さっき、ヒートのΩは何回でも出せるって言ってたし、僕ばっかり醜態を晒すのは腑に落ちない。 「ん"ん"っ」 テオドール様は大きく咳き込んだ後、「シエル、あまり俺を困らせないでくれ」と言われた。 僕は渋々、後孔を差し出した。 「初めは後ろからの方が楽だと聞いたが…、シエルはどうしたい?」 初めはよく分からなかったけれど、それが挿入の対位だと気づき、少し言葉に詰まる。 けど…、「顔が見たいです」と僕は伝えた。 「ああ…、本当に…、手加減はできないからな」 「えっ?ひゃっ…」 膝裏を抱えられたかと思いきや、ズブズブと後孔を割り裂いて、怒張が埋め込まれる。 大きくて苦しい… けど、これがテオドール様のものだと思うと、堪らなく腹の中が疼いた。 「あっ…、ああ…」 僕の屹立は力なく、精液をこぼした。 だって…、テオドール様のソレが指や舌なんかよりずっと気持ちいいだなんて知らなかった。 「くっ…、やはりまだキツイな、 シエル、緩め…ることは、出来なさそうだな」 テオドール様がふっと笑った。 どうしよう、顔が好きだ… それからは、何度も揺すられ、何度も中で果てたようで、後孔からはよく分からない粘液が溢れ出ている。 声も掠れてしまって、体も動かせないくらいなのに、僕の頸が疼いている。 「テオ様ぁ、もっ…、噛んでください。 首が熱くてっ」 覆い被さっている彼の首に腕を回す。 すると、首の横を噛まれた。 頸じゃないのに、じわっと熱が広がる。 「ちがっ、頸がいい。んんっ!?」 性急に禊を引き抜かれて、僕は背中を震わせて善がった。 でも、抜けてしまった質量が惜しい。 くるりと体を返されて、後ろから多い被ってきた。 その拍子に、ずぶりとまた後孔が貫かれる。 「ああっ…」   この体勢、前もシーツに擦れて快感を拾ってしまう。 数回揺すられて、僕はまたイキかけた時、ガリッと頸に噛みつかれた。 「ああああっ!?」 「くっ…」 僕の中に力が入り、意識しなくても彼の形が分かってしまう。 どくどくと中に吐き出しているのが分かった。 僕…、本当にテオ様の番になったんだ… 「シエルは俺の番だ」 「テオ様だって…」 テオドール様だって、僕の番なんだから。 遠くなる意識の中でそう思った。 僕だって彼を縛れないと、不平等だもん。 誰かに納めてもらうヒートが初めてだったからか、番になったためか、僕は気絶するように眠った。

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