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第15話

「ん?おい魅弥。この跡はなんだ?」 「はい?どんな跡ですか?」 なんのことだろう。 「首に歯型があるぞ。付き合ってる奴でもいたのか?」 あぁ、あのとき会長につけられた跡か。 あいつ何やってんだよ。 「付き合っている人はいませんよ。たぶん、華弥が遊んでつけたんでしょう。」 華弥、すまん。 「ふうん。そうか」 雰囲気が何処と無く冷たいので早く抜け出したかった。 「では、もう遅いので失礼します。」 引き止める声を無視して、部屋に戻った。 急いで華弥に電話する。 「華弥、社長に何か聞かれたら華弥がやったと言ってくれないか?」 『いいけど……。どうしたの?』 「いや、大したことじゃないから。」 『あっ、はー兄からラインきたよー。ふはっ!何?俺、みー兄にかみついたことになんのー?そうだよーっと。送信! みー兄、この代償は大きいよ?次の休みは俺とスイーツビュッフェ行くからね!』 華弥にありがとうとつげ、電話を切った。 スイーツなんて久しぶりだからか、少し今度の休日が楽しみになった。 久しぶりにいい夢を見た。

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