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第25話

俺が開けないといけないはずのドアを会長が開け、社長の横へ座るように促す。 2人がけのソファに喜んでいた自分を殴りたい。 「何を話していたんだ?」 「特に何も話していません。」 すぐにでもいきそう。 「魅弥と玻璃が付き合うことに反対はしないよ。愛する息子たちの幸せを常に願っているからね」 横で眉を寄せる社長を注意する余裕もない。 「魅弥はどう思ってるの?」 ローターのスイッチもいれられ苦しい。 「っ血縁者で、男同士で許されない関係だとは思っていますが、はぁ、社長のそばを離れたくありません。もし、それが不利になる状況があったならすぐに関係は解消します」 頭がぼーっとして会長がくすっと笑うまで何をいったか気づかなかった。 こんな本心言わなくてももっと良い返しがあっただろう。 早く帰らせて。

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