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第36話
「華弥はまだ高校生なんです。そんなに簡単に休ませないでください。それにお出かけされるのなら1人でどうぞ」
俺と出かけても楽しくない。
明るい華弥となら楽しいのだろうが。
「華弥はとっくに高校範囲は終わってるだろう?それと、俺は魅弥と出かけてみたい。
この間言っていたとおり、プライベートだから、敬語は使うなよ。」
頭が痛くなる。
でも、きっと何を言っても社長は諦めないだろうし、本当は少しだけ社長と遊んでみたい気持ちがあることを否定できない。
「分かりました。しかし、私は仕事として行かせていただきます。プライベートで、共に過ごす意味がないので。」
社長は、かたいなと呟いた後、仕方ないなと頷いた。
社長に連れられて行った駐車場には、様々な車が並んでいた。
案内された車の運転席にすわろうとすると、声をかけられた。
「今日は俺が運転するから、魅弥は助手席に座ってくれ。」
左ハンドルの車の運転は苦手だから、助かったと思いながら、助手席に回った。
「運転を変わっていただきありがとうございます。ですが、本来私がやるべき仕事ですので、お疲れになられたらすぐに変わります。」
「ありがとう。だが、俺は運転だけで疲れるような歳に見えるのか?」
それに、少し苦笑しているうちに、車は動き出した。
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