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第45話
朝起きると社長から、ホテルから直接出社すると連絡があった。
それなら後30分は自由だ。
どうしようと考えて、自分は本当に無趣味だと思う。
休日は基本だらだらしてるし。
結局は社長と会いたくないななんてぼんやり考えながらだらだらしてしまった。
いつもより少し早めに会社につくと、受付で必死に英語で喋っている人がいた。
今日は受付に英語が話せる人はいないらしい。
毎日、英語が話せる人を置いた方がいいなと考えながら、声をかける。
“なにか御用でしょうか。”
“ああ!英語が分かりますか?良かった。明日、こちらで会議を開くのでその挨拶に来たんです。すみません、日本語は苦手で”
イギリスの会社?
そういえば見覚えがある。
“いえ、こちらこそ申し訳ございません。プリトス社の方でお間違い無いでしょうか?”
“ええ、そうです。こちらに、カンナ ミヤさんはいらっしゃいますか?”
“バート久しぶり。俺がミヤだよ。3年ぶりかな”
“ミヤ?!どうしたの?性格も髪型も全部違うよ!”
確かにイギリスには、社長から逃げるように行ったから少しぐれていたと思う。
ぐれるというのはもう死語なのだろうか。
“とりあえず、こっちに来て”
バートはわかったと言うと同時に抱きついて頬にキスを落としてきた。
苦笑して、懐かしいと思いながら俺もバートに返した。
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