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第83話

「ほら、バート。こうやって切るの。俺がみそ汁作るから、肉じゃが作っといて。レシピ見ながらなら作れるだろ?」 え〜というバートは眉にシワを寄せて、レシピを読んでいる。 日本語だから、苦労しているのだろう。 バートは外国語が大嫌いだと言っていたから。 「魅弥、軽く炒めるとかひとつまみってなに!?日本人って、真面目で丁寧じゃなかったっけ!?」 なんで料理できないのに、誘ったんだよとか思うけど、俺のことすごく考えてくれてるんだよな。 苦笑いしながら、バートに教えた。 「いただきます!」 バートの作った肉じゃがは、変な形だったり、火が通ってなかったりするけどすごく美味しかった。 「すごいね!自分で作ったものっておいし〜。魅弥と作ったからかな?」 「ああ、美味しい。たまには自分でつくるのもいいな。」 「ねぇ、これからも時々うちに来て料理教えてよ」 「分かった」 量が多く、全て食べ終わる頃には満腹だった。

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