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第90話

「じゃあね、おやすみ魅弥。俺はリビングで寝てるから何かあったら呼んでね」 「ぇ?いや。いっしょにねる」 「はぁ?」 一緒に寝るとか、意味が違うのは知ってるけども。 「…おこった?ばーと、みやのこときらい?」 「嫌いなわけないでしょ。好きって何度も言ってるじゃん」 アルコールのせいでもうるんだ瞳で見つめられると、こう答えるしかないだろ。 「やったぁ!はやくはいってぇ」 仕方なく、のそのそと隣に潜り込むとあったかいと抱きついてきた。 「ちょ、魅弥っ。さすがにだめ。耐えれなくなる」 「ん?なにがー?」 さらにぎゅっと抱きついてくるのを反射的に押し返してしまった。 「ばーと……?やっぱりきらい?」 「好きだけど!襲うよ!?」 「いーよ。どうせ、しゃちょうはおれのことすきじゃないもん」 「このばか!」 魅弥に強引にキスをした。 慰めたいってのも確かにある、けどそれよりも俺が耐えきれなかった。

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