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第102話

「魅弥が親友って言ってくれるのは嬉しいね。 ほら、華弥くんも風呂に入ってきな?」 親友と言われ嬉しくもあったが、悔しさも感じていた。 いつか、恋人だと言わせてやる。 「はーい!いってきます!」 華弥くんは元気よく風呂に直行した。 「華弥くんは魅弥のことが大好きだね。今日は、俺がどんなのか調べるために来たんだと思うよ」 華弥くんがいなくなってから、笑いながら魅弥に告げた。 「華弥はちょっとブラコン気味だけど、そんなことはしないだろ」 ブラコンか。 確かにその通りだ。 「いやいや、あの子は頭が良さそうだから。魅弥が幸せになるためなら何でもするって張り切ってたよ」 張り切っていたというより、思いつめていたというような。 「いい子だから。俺なんかを慕ってくれるしな」

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