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第116話

社長やバートも、華弥に合わせてニヤニヤ笑っている。 「ほらほらー!みー兄、はー兄に言いなって〜」 「……華弥、俺をからかうのもいいかげんにしなさい」 隣に座っている華弥だけに聞こえるようにささやいた。 「だって、みー兄これくらいしないと、先に進めないでしょ」 「別に今じゃなくても」 「そう言い続けて、逃げる気なんでしょ?」 いつもの華弥と違って、やわらかい雰囲気がない。 「ほらほら!お兄ちゃん達はどっかいってー!俺、今日はバートと寝るんだから」 寝る!? いや、普通に一緒に寝るだけだよな!? 「そうだね、華弥。片付けはやっとくから、いってきな?」 二人ともいつのまに呼び捨てになってるんだ? 「そうか。ありがとうな、今日は楽しかった。魅弥、帰ろうか」 完全に流れをつくられてるし。 華弥に背中を押されて、社長と外に出た。

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