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第16話 都会へ行こう ※R18

【都会へ行こう 4】  部屋に入るなり床に投げられて、受け身も取れずにドタッと転がった。このバカに今どれくらい理性が残ってるのかは分からないが、とにかく後ろ手にドアを閉めるくらいは出来たらしい。 「……待て、シーツだけ取らせてくれ」  シャツを脱ぎ捨てながら近寄ってくるショットに起きあがろうとしながら静止の声をかけるが、靴を履いたままの足で腹を踏みつけられる。 「う……っ」  とにかくされるがまま大人しく床に背中をつけ、抵抗する気はないと示したけど、食ったもんが逆流しそうになって口を手で押さえた。 「う、ぐっ……ショット、逃げねえ……から」  足は退けられたけど今度は髪の毛を鷲掴みにして無理やり起こされて、首が変に捻れた。小動物くらいならひと睨みで殺せそうな眼光に、殺されちまうかもな……とぼんやり思う。 「ちゃた……ぬいで。おれ、やぶっちゃう……」 「わかった」  でもショットの口から人間の言葉が出てきた事に少しだけ安堵した。まだ喋れるだけの理性はあるらしい。  シャツのボタンを外している間、ショットは俺の首に顔を埋めて匂いを嗅いでるようだった。今日一日あちこち出かけて風呂入ってないから色んなニオイがすると思う。 「……いっ……!」  熱い舌が押し付けられて、無遠慮に噛みつかれた。首の中の筋がゴリゴリと抉れるような感覚がして体が反射的に逃げかけたが、余計に酷くされると知っているから動かずに耐える。 「はっ……はぁっ、ショット……い、痛……い」 「……」 「服……っ脱ぐ、から……」 「うん」  首が締まって喋りにくい。もう一度「痛い」と言えばゆっくりと離された。シャツを脱ぎながら軽く首に触れてみたけど、まだ血は出てなかった。  とはいえ、今夜は怪我は避けられないだろう。それどころかもはや明日の朝に生きてたら御の字だと思おう。それから床やシーツは洗えるけど、血がついたら誤魔化せないマットレスを汚さないかどうかだけが今の俺の心配事だった。  床に押し付けられて足や背中が痛いくらい今更どうだっていい。どうせ何も分からなくなるに決まってんだ。 「っあ、ぅわ!!」 「はやく」 「待っ」  立ち上がってズボンのファスナーを下ろしているとまた髪を引っ張られてベッドに上半身だけうつ伏せで投げ出された。そしてまだ靴も脱いでないのに、無理やりズボンも下着もずり下される。 「ちょっ、靴!このままじゃ足抜けねぇって!」  そう叫んでも声はマットレスに吸い込まれる。グイグイと頭をベッドに押し沈められて息ができない。  乱暴に靴ごと全部引き抜かれたかと思うと肩を掴んで仰向けに転がされて、間髪入れず顔の真横にショットの苛立ちに任せた拳が叩き込まれて背筋が凍った。こんな風に顔面を殴られたら間違いなく鼻が潰れるだろう。 「っあ、ぐ……!!」  真正面から喉元に噛みつかれて、喉仏がゴキッとおかしな音を立てた。息が詰まる。今のショットは興奮にも疲労にも……感じる刺激の全てにイラついて仕方ないらしい。  平常時でさえ俺がこいつに敵うわけもないけど、それでもなんとかして気持ちが落ち着くまではガレージに閉じ込めるべきだったかもなと少し後悔した。  それでも顔面を殴られないだけまだ俺は大切にされてるなと思ってしまう辺り、こいつに対する期待値の低さが我ながら笑える。 「は、……っは、ぁ……!」  とにかく噛まれている場所と掴まれてる肩が痛すぎて今自分がどうなっているのか分からない。息が出来ないから当然声も出ないし、血が頭に巡ってないような感じがする……と思った瞬間に視界がグルンと回転して俺は意識を失った。  次にハッと目を覚ますと俺は床に倒されてて、ついでに左顔面が灼けるように痛くて鼻血がダラダラ流れてた。 「うっ、あ……っ?」  さっき喉を噛み潰されたせいで、息を吸うたびにヒュウヒュウと不快な音が鳴るし、声がガラガラになっていた。酸欠なのか頭があんま働かなくて、とりあえず地面に手をついて起きあがろうとすると後ろから羽交締めにされる。 「ショッ……ん、あっ?あっ、あっ」  なんか勝手に声が出ると思ったら、俺は四つん這いでショットのをハラん中にぶち込まれてて、滅茶苦茶に犯されてた。絶対にケツ切れてると思うけど、他の所が痛すぎてよくわかんねえ事だけが救いだ。 「ん、っん……あ、ぅ」  上半身を起こされて膝立ち状態で後ろから首元に噛みつかれるとブツブツッと皮膚の裂ける感覚がした後にぬるい血が首から肩を伝って腕を流れていく。  痺れててあんま感覚が無かったけど俺の手はすっかり血だらけになってて、これは後片付けが大変だぞ……なんて、絶対にそんな事を考えてる場合じゃないのに妙に呑気に思った。 「ふ、う……あっ、く……っ」  腰にショットの爪が食い込んで、腹の奥まで打ち付けられる。ああ、中に出されてる。こんな事になるだなんて思ってなかったからゴムもローションも持って来てねえし、持って来てたとしても今のショットに使わせるのはどうせ無理だっただろう。  痛くて、息が苦しくて、酷い血の匂いにぐらぐらした。俺いまどんな顔してんだろ……。 「あ、あっあ……う……」  朦朧としてる俺とは反対にふうふうとショットの興奮した息遣いが耳元で聞こえきて、どうやらまだまだ終わりそうにないなと気が遠くなった。  さっきイッたハズだけど完勃ちのままのソレが出入りする度に中に出された精液が溢れて、ドロドロと内股を伝ってくのを感じる。いや、もしかしたら血かもしれねえけど。  それからどれくらい経ったか、休む間もなく揺さぶられ続けて、体を起こしていられなくて後ろのショットに凭れかかると壁に叩きつけられた。 「うぁっ、あ!!」  歯が欠けたんじゃと不安になったが無事でホッとしたのも束の間、そのまま壁に押し付けられる格好で腹を掻き回される。 「はぁ、あっ、あっ!はぁっ……は、ショット、ショ……ッ」 「……ちゃた」 「あ、ぁ……っ?はぁ、ショ……ット……?」  不意に名前を呼ばれたかと思うとズルリとペニスが抜けていって、正気に戻ったのかと期待した。けど、また床に引き倒されて足を開かされて今度は正面から挿入された。  正気になったのかと思ったけど、あんまり状況を理解してなさそうだ。その視線はぼんやりしてて、でも体は激しく追い立ててくる。 「あっ、ぐぅ……っ!」 「ちゃた……ちゃた」 「あっあ、あっ!ぅああっ!」  角度が変わって、イイ所に当たる。さっきまでは感じる余裕なんか無かったし、今だってもう死ぬ、まじで殺されるって思ってんのに、俺のモノもしっかり勃起してきた。本能ってやべぇ。 「ひ……っ、ぅぐ、うっ……!」 「はぁっ……ちゃた」 「あ、あっショ……っ!う、ぁあっ!」  ショットの頭にしがみつくような格好で激しすぎるピストンに耐える。母親の寝室もシドニーが寝てるゲストルームもここから離れてるからある程度の音は心配しなくてもいいが、ともすれば家中に響く絶叫を上げてしまいそうだった。  理性が擦り切れてく。痛い、気持ちいい、怖い、死ぬ、苦しい、辛い。気持ちいい、気持ちいい。 「あっあ、あぁ……はぁ、あ、う……っ」  また意識が遠のいて、一瞬だけトんでた。けど、バキッと嫌な音が身体中に響いて、脳天に電気が貫いたような衝撃に全身がビクビクと痙攣して目が覚めた。 「っい、ぎ……!!ひ、ぐぅ……っ!」  ショットが俺の鎖骨に喰らいついて、骨を噛み割っていた。激痛にまだ痙攣し続ける俺の体内に遠慮なく大量の精子を注ぎ込んでくる。そして俺は悲鳴を押し殺してぐしゃぐしゃに泣きながらイッちまった。  ***  気がつくと窓の外は薄明るかった。どうやら朝が来る前には解放してもらえたらしい。 「う……生き、て……た……っ、ゲホ、ゲホッ」  声はガラガラで、息もしにくい。そしてショットの姿は見えない。床や壁は血だらけで、左目がボヤけてる。右の鎖骨が噛み砕かれちまったせいで右腕は使えそうに無い。  とにかくズボンを拾い上げて苦労しながら履いた。少し動くだけで全身がバラバラになりそうなくらい痛いし、筋肉痛だし、外傷も酷い。動く度に乾いた血がパラパラと剥がれ落ちた。  当然ベッドの上にまで血は飛び立っていたけど、シーツを剥がすとなんとか中のマットレスは無事だった。

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