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第19話 痛みも含めてクセになる? ※R18
【痛みも含めてクセになる?】
今日もいつも通りシドニーを見送って、帰って来たら珍しく起きていたショットに「一緒にシャワーしよ」と提案された。
で、気が付けばかれこれ1時間くらい、俺は風呂場の中で緩い愛撫を受け続けている。朝からなんでこんな元気なんだよ。
「あっ、あっ、待て、もう……っ」
「まだ」
「しつ、こ……はぁっ、は、あ……」
もう声も枯れて、疲れ果てて、情けない声しか出ないのにまだやめてもらえない。直接的な刺激の無いまま優しく身体中を撫でられて、舐められて、甘いキスをされて。
手が下腹部に伸びると期待に腰が揺れる。そこを触ってほしくて擦り付けてしまう。
「や……いやだってば、も、もう」
「……」
恥ずかしいのに、もう限界で恥も外聞もなく欲しがってしまう。
「あ、あっ!もう、触ってくれ……って、ぇ……」
今日は何故か自分の興奮より俺の様子を見てンのが楽しいみたいで、ショットはまだ腰にタオルを巻いたまま涼しい顔で首筋にキスを落としてくる。
俺はこんなに乱されて、全裸で、汗だか先走りだかよくわからないモノでもうぐちゃぐちゃになってるってのに。
「ずっとしてる」
「あっ、ちが……やめ、ふっ、あ……あっ」
暖かくてぬるっとした舌が首筋を、耳を舐めて、水音が直接頭の中に響いてくる。耳の中まで舐められて、くすぐったいようなゾクゾクするような妙な感覚に襲われて、思わずショットの腕にしがみついた。
「っ……あっ!ん、ぅ……!!」
強すぎる刺激にビクビクと全身が震えて、耐えきれず逃げ出そうとしたけど全く離してくれる気配はない。
「やっ、あ!ショッ、ト……!!あっ、あっ!」
「んん」
ただ舐めてるだけなんだろうけど、その水音があまりにもダイレクトに聞こえるせいで、とてつもなく下品な事をされている気分になってくる。それが余計に恥ずかしくて、なのに強烈な刺激に体は喜んでいるみたいにビクビク痙攣して。
「ス、ストップ……!ほん、っと、に……やめ、っあ、あ!や、め……っ!」
――おかしくなる、おかしく、なる……!
「あっ、あぁっ、あっあ……あっ!!」
のぼせてクラクラしてきて、本気で倒れそうだと思ったからどうにか必死で顔を押し返すとさすがに離れてくれた。
「はぁっ……あ、はぁっ……それ、まじ、やめ……」
息が上がって上手く話せない。
「……ん、ぅ……」
優しくキスされて、まだ息は苦しかったけど拒否する選択肢なんか無いから背中に腕を回して大人しく応える。
「ちゃた」
「っはぁ、あ、ぅ」
俺がフラついてるのに気がついたのか腰を支えてくれたけど、やっぱ苦しくて。息を吐こうと口を開けば熱い舌が遠慮なく口内に入り込んできた。
「はぁ、う……、っふ……」
息が整わないまま、舌先をくっつけ合わせるように俺も舌を伸ばす。薄く目を開けるとショットの青緑の瞳も俺をじっと見ていて恥ずかしくなった。このヤロー、目は閉じろって言ったのに。
「ん、ん……」
ふいと視線を逸らして体を捩ると少し乱暴に顔を押さえつけられた。
「ふぁ、んっ、ん、く」
「ちゃた」
我慢できずに揺れる下半身にはまだ触れてもらえず、しかしようやく、その手が胸元を撫でて乳首に掠めた。
「ぁ……っん、んぅ……!」
普段ならそんな場所ほとんど感じないのに、散々焦らされたせいか、自分でも驚くほど大袈裟に体が反応してしまう。
「あ……ぁ、あぁっ」
そんな俺の反応に気を良くしたのか、首に吸い付きながらクニクニと優しく触れられて、全身に電気が走るような感覚に襲われる。
「あっ、あっ、やば……っ、は、うぁっ」
「さわるのだめ」
「う……、ショット、たのむって……!」
無意識に下半身に伸びていた手を捕まえられて、鋭い眼光で睨み付けられた。もう無理、辛い、早く触ってくれ。そう言いたいのに、敏感になりすぎている胸元に舌が這わされて何も言葉にならない。
「あ……、あ、あっ……!!」
そして突起にその舌先が触れたかと思うとぬるぬるした口内に包まれて、ちゅうと吸われる。腰が勝手にガクガクと揺れる。
「あ、あっ、あぁっ、は、あぅ……っ!あっ、あっ!」
バカになったみたいに勝手に声が漏れて、対して広くもない風呂場でそれが反響して、恥ずかしいのに止められない。それどころか、もはや自分の嬌声にまで興奮しちまう。
過ぎる快感と物足りなさから逃げ出したくて、必死でショットの頭を掴んで耐えた。
「ショット、あっショット……!あっあっ、もっ、むり……むりっ」
「いきそ?」
「いくっ、いく……!いっ……!」
もうイキそうなのに、決定的な刺激が足りなくて寸止め状態だ。
「ひっ、あっ、も……つら……っあっ!」
触って欲しい、触って欲しい、触って欲しい。
「ショットぉ……!」
とうとう涙が出てきて、潤む視界のままショットを見下ろすと俺の胸元に吸い付きながら見つめ返されて、その光景に目眩がした。
「うっ、あ……!ショ……ッ!あっあ!」
空いてる手で支えられながら痛いくらいに噛み付かれて、俺は一度も前に触れられないままドプドプと射精してしまった。
「あっ……あぁっあ、あ、あ……っ」
「……」
ショットはいつもの無表情のままそれをじーっと見てやがる。見られたくないのに間抜けに腰が揺れるのが止められなくて、情けない声も漏れる。
「あ、はっ……くそ……見んな……はぁ、はっ……」
まだビクビク痙攣する腰と勢いなくトロトロ吐き出される精液にこの上なく恥ずかしくなったけど、指先ひとつ動かせないほどの疲労感に襲われてショットの腕の中に倒れ込む。
「はぁ……っ、はぁっ、ふ……はぁっ……」
「ちゃた、つかれた?」
「そりゃ……疲れ、た……っ」
――けど、ショットはまだ……。
ぐったりしてたら軽々と抱き上げられて風呂場から連れ出され、丁寧にタオルで全身を拭かれる。
「はっ、はぁっ、はぁ……っ」
「ちゃた、へいき?」
「はぁ、ちょい、のぼせた……はぁ、う……っみ、水……」
心臓がバクバク鳴ってるのが耳の奥で聞こえて息がしにくい。素っ裸のまま項垂れてぜぇぜぇ言ってるとショットが隣のキッチンから水を汲んできてくれた。
「ちゃた」
「ん……ありがとな」
震える手でなんとかそれを受け取って飲んでたらタオルで包まれて「しんどい?やすむ?」とショットが心配そうに覗き込んでくる。
「いや……もう平気だ」
「……」
「平気だよ。お前まだだろ」
ベッドに行こうかって言えば寝室まで運んで優しく下ろされた。なんかコイツにこんな風に扱われるの、慣れねえな。
「ふう……」
ショットもまだ濡れてンのに俺の体を引き続き拭いてくれて、疲れた体に乾いた柔らかいタオルが心地良くて目を閉じた。
散々取り乱したのが恥ずかしくなってきたけど、熱い手が確かめるようにスルリと肌に触れてきたから俺も応える。
「ちゃた、こっち」
「え、あ……」
ショットはベッドに敷いたタオルの上に座って、グイッと俺を持ち上げると向かい合わせで膝の上に座らせた。そしてその手は俺の背中や腰を撫でて更に下へ降りていく。
パチッと背中で何かのキャップを開けるような音がして、しばらくゴソゴソと背後でショットの手が動く気配がしたあと、冷たいローションの付いた手が触れた。サイドボードに入れてあったんだけど、いつの間に手に持ってたんだ。
「うわ、つめた……」
「ん」
それを両手で広げるように腰周り全体を撫でられて、ヌルヌルとした感覚が広がる。
「は……あ……シュート……」
しばらくそうして、強めに掴まれたかと思うと指先がチュポチュポとアナルに浅く出入りし始めた。
「ん……く、……っふぅ……あっ、あ……っ」
受け入れるコトに慣れてきたそこはさっきの前戯ですっかり緩んでて、抵抗なくショットの指を迎え入れる。むしろ、もっと強い刺激を求めるみたいにうねってンのが自分でもわかった。
「ショット……っ」
それなのにショットはゆっくり指を抜き差しするだけで、またキスしたり体を撫でたり、尻を揉んだりと焦らしてくる。
「あっ……あ、ん、っん……!」
たまに深めに指先が侵入してくる度に、俺の体はそれ以上を期待してビクリと震えてるのに、またすぐに指は引き抜かれちまって。
「はっ……ぁあ、あ、あっ……」
思わず目の前の首にしがみついて「もっと」「早く」と言いかけたけど、まだギリギリ羞恥が勝るからショットの首筋に噛みついて物足りない刺激に耐えた。
「ちゃた……」
「え、あっ」
呼ばれたと思った瞬間、乱暴に引き剥がされて押し倒される。
「……っあ、ああっ!あっ、あっ……ぅあ!」
ようやく深くまで指が差し込まれた。快感に腰がガクガクと揺れるのが止められない。もっと……もっと、欲しい。
「はっ、はぁっはぁ……っシュート、俺っ……もう、もう」
――欲しい。欲しい。
「シュートぉ……!」
またローションを付けたショットの指がプチュッと下品な音を立てながら挿入されて、グリグリと腹側を押すように中を刺激された。
「ん、ぐっ……う、あ、あぁ……あっ!あぁあ……!」
強くグッグッと何度か押されて、体の中にショットの指が入っている事を生々しく実感する。ズルッと抜かれたかと思うと今度は腰を持ち上げて足を広げさせられた。
「や、やば……はぁっ、あっ!スト……ップ……!」
ちょっと待て、待ってくれと懇願しているのに容赦なく奥まで差し込まれて、卑猥な音を立てながらハラの中をかき混ぜられた。
「あっ、あ!あっ、あ、あぁっ!!」
空いたままの自分の口から勝手に上がる悲鳴をどこか他人事のように聞いて、俺は全身を激しく痙攣させながらまたイッちまう。
「だっ……あっあっ、あっ!やっ、ひぅっ……おかし、く……っなるっ、て……!」
後ろの刺激で無理やり押し出されるみたいにドロドロと勃ってないモンから精液が吐き出されて、強すぎる刺激に目の前がチカチカする。その間もショットは手を止めてくれなくて、俺のハラの中から下品な水音が響く。
「あっぐっ!待て、あっあ!」
やめてくれ、止まってくれと泣きながら頼んでも無駄で、ナカから腹をグイグイ押されるのに合わせて、ドプドプと精液がまた勝手に吐き出される。
「っあ、ぁ……やば、なん、かっ……漏れ、そう……!」
慌ててショットの下から抜け出して立ち上がろうとしたけど、当然捕まってうつ伏せに組み敷かれて、思い切り首に噛み付かれてまた激しく体内をかき回された。
「あぁっ!待て、ショッ……!あっ、あっあっ、ひ……っ!!」
漏れそうだと思ったのは所謂"中イキ"というやつだったみたいで、俺は経験したことのない脳天まで突き刺さるような衝撃に目を回しちまった。
「ちゃた、ちゃた……」
「ふぅ……ぁ、あ」
名前を呼ばれて覚醒する。一瞬だけ失神してた。散々好き勝手に弄られて……逃げも出来ずに俺は意識が戻った瞬間、今度こそその場で粗相をしてしまった。
「あっあっ、あ……っ」
「……ちゃた?」
もしかしてコレが潮吹きっていうのか、俺の意思に関係なく物凄い勢いで噴き出してる。うつ伏せにされてたから、自分の腹の下に漏らしてしまったものがジワジワと広がっていく。
「う……っ、いやだっ、あっ……や……」
恥ずかしくて、信じられなくて、ただ首を振る。ショットは俺の小便が止まるのをしっかり見届けてから指を引き抜いて、下に敷いていたタオルを床へ放り投げた。
当然そんなモン無意味で、シーツまで沁みちまってる。
「ばか……見る、なよ……っ」
「……」
抱き上げられたから「風呂に連れてってくれるのか」と淡い期待を抱いたけどアッサリ裏切られ、仰向けにされてまた指を突っ込まれた。
「ぅあ、待てっ……て……!!」
片足を持ち上げるような格好で蹂躙される。
「汚れた、からっ……!あっ!ぁあ!」
濡れた腹を舐められて、驚愕と羞恥で混乱する。
「おい、やめろ!!まじありえねっ」
俺の腹部に顔を埋めてるショットの喉がグルグル鳴ってンのが聞こえた。こいつはどういうわけか興奮しすぎると猛獣のように唸るんだ。
「な……なにっ、めちゃくちゃコーフンしてんだよ……っ!」
そんなコトを言いながらまた勃起してダラダラと先走りを溢す俺も所詮同類なのかもしれない。
「はっ……あっあ……あ」
「ちゃたろー……」
ゴム着けろって何回も教えたけど、今日はダメそうだ。腰を持ち上げられてグズグズに溶けてるそこにゆっくりと熱い塊が入ってくる。
「あ……っあ、う……」
「ちゃた……きもちい?」
「くそっ、はぁ……っ見んな、バカ」
浅い所をグリグリ押されて堪らなくなる。なんで今日こんなにしつこいんだよ。
「は、早く……早く動けよ、シュート……!」
「ん」
腕を伸ばして首にしがみつくと満足げな返事が聞こえて、腹の奥まで熱が広がった。
「はぁ、あ……あぅ……」
「く、ぅ……っちゃた……」
そっからはショットも俺の反応を面白がる余裕なんか無くなったみたいで、抱きついて|蕩《とろ》けた間抜けヅラを晒しながら腰を打ちつけてくる。
「ふぅっ、ちゃた、きもちい……」
「っはは……必死……」
俺はなんかそれが可愛く思えて、頭を撫でながら首筋に噛みついてやった。
「ん、ん……っぐ、うっ」
繋がってる所も腰を掴んでる手も、どこもかしこも熱い。
そうしてしばらく好き勝手に犯されながらも舌を這わせるのに夢中になってると手首を掴まれてベッドに|磔《はりつけ》にされた。
「ちゃた、も……いく……」
「んんっ」
耳元で何度も名前を呼ばれて、俺も気分が昂揚してくる。
「シュート、シュートっ」
「ちゃたろ……」
「あっあっ!待っ、う、ぐぅ……っ!」
ガツガツと思いっきり腹を掻き回されて「外に出せ」と何度か叫んだつもりだけど、言葉になってたかどうか定かではない。
「そと、にっ……あっ、あっ」
「むり……」
「あ、あ……このっ、バカ、やろ……」
「……っ」
ショットはふうと息をついて俺の中から出て行くとさっさとシャワーを浴びに行っちまった。
珍しく一回で満足したのか。……いや、普通は一回で終わるモンなんだけど、普段のあいつが絶倫すぎんだよな。
「くそ、だりー……」
このまま意識を手放してしまいたいけど、シドニーの学校が終わるまでにシャワーを浴びて迎えに行かねぇと。今は一体何時なのかと時計を見ると帰ってきてから3時間も経っていてげんなりする。
「|爛《ただ》れてる……爛れた生活すぎる……」
最近はこんな風にただ食欲と睡眠欲と性欲を満たすだけの日々だ。人間こんなんでいいのか?と自問する。いいんじゃね?と思えてくるから恐ろしい。いや、やっぱ少しくらい働くか?人の親として。とりあえず後処理……と思って、今日は流血沙汰にならなかった事に気が付いて今更ながら驚いた。
「……」
絶対に物足りなくなんかないぞ。俺はブンブンと頭を振って汚れたシーツをベッドから剥ぎ取った。
「ってかこのマットレスどうすんだよ!!」
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