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おれの すきな おと

【おれのすきなおと】  そとにいると、風がきもちいい。  いろんなにおいがする。  いろんなおとがする。  もうすぐ、ロアのところにいく。 「でも、もうすこし……」  ねむい。  *** 「あれ、もう帰って来たのか」 「ん」 「何かあったのか?」  ちゃたの声。心配してる。 「ねむい」 「なんだ、昨日あんま寝れてなかったのか?」  つかれると、よくないから。  ちゃたが、心配するから。  いつも泣かないでほしい。  おれの、すきなひと。 「なんか食べたいモンあるか?」 「ん……」  ちゃたのごはん、いつもおいしい。 「ちゃたつくったの、たべる」 「分かった」  うれしそう。 「マウロアとは話せたか?また明日もっかい行くか」 「……いい」  ロアには、もうすぐ会える。  でも、もう少しまってて、言った。  だから、いまは、ちゃたのよこにいる。 「もう……だいじょうぶ」 「そっか」  でこにキスしてくれて、うれしかった。  ***  ことこと、とんとん、かたかた  ちゃたがごはん作ってる。  うれしくて、"しあわせ"なきもちになる。  ちゃたのあるくおと。  いきをしてるおと。  "しんぞう"のおと。  わがまま言ったら「仕方ねえな」って言う。  ずっと見たら「どうした?」ってわらう。  おれのこと「ショット」ってよんでくれる。  ぜんぶ、おれのすきなおと。 【おわり】

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