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番外編◆初期構想の世界のBOX 23 ※R18

【初期構想の世界のBOX 23】 ▼はじめて同士 ※R18  とある金曜の夜……今日こそは、シュートを"満足"させてやる。そう心に決めて、俺はアジトへやってきた。この為にわざわざ仕事を休みにして、昨晩から断食して、昼間から……その、腸内の洗浄も済ませてきた。我ながら何やってンだと思うが、大事なことだ。 「……あのさ、シュート」  ランタンの灯りだけの簡素な寝室で、マットレスの上に向かい合って座る。 「今日は……しよう。 ちゃんと、最後まで」  スキンと専用のローションもわざわざ用意してきた。今日の俺はマジなんだ。それを感じ取ったのか、キョトンとしてたシュートもなんとなく真剣な面持ちに変わってきた気がする。 「……だからさ、その」  今からコレを使うからって説明しながらスキンをひとつ取り出して手に持たせてみる。シュートは素直にそれを受け取って、両手でグニグニ弄ってた。 「綺麗にしてきたし、俺は変な病気とか持ってねぇけど、でもやっぱ……お前に何かあったらイヤだからさ」  変なカタチだなと思ってるのか、ビヨビヨ伸ばして遊んでる手にそっと触れる。 「どうだ、イヤじゃないか?」  一応、触り心地の違うモノを複数種類用意しておいた。まあまだ何のことかわからねえだろうから、まずは触り合って雰囲気を高めてみよう。 「触るぞ」  声をかけてから首筋に触れる。心地良さそうに目を閉じるから、頬にキスしてみると腰に手が回された。 「もしイヤだったら、すぐやめるからな」  俺の方の準備はもう整ってる。道具も揃えた。だからあとはコイツをその気にさせるだけだ。シャツを脱ぎ捨てるとシュートの目の色が変わった。俺が"誘ってる"んだと理解してくれたらしい。 「……」 「あ、待て、全部脱いじまうから」  ズボンも脱ごうと中腰になりかけた時、ガバッと覆い被さられて仰向けに倒れる。上半身がマットレスからはみ出て後頭部を床に打ちつけた。さっそく痛い。 「待て、こら、シュート」  逃げようとしてるワケじゃねえのに、爪が食い込むくらいの力で腰を掴まれて胸元を舐められた。ぬるい舌の感触にゾクゾクする。 「あ、あっ、待てってば」  シュートの服も脱がせようと手を伸ばしたら自ら脱いでくれた。その隙にズボンとパンツを脱ぎ捨てて全裸になる。 「ほら、お前も全部脱いどけ。 後でモタモタするから」  そうしてお互い素っ裸になったら、急に腕を引かれてまたマットレスに沈められた。今度は頭を床にぶつけないよう、ちゃんとマットレスの範囲内に押し倒してくれた。 「うわっ、あ、こら!」  触り合いをしてる時に俺が変に反応しちまってから、最近のシュートはやけに乳首を攻めてくる。両腕を広げたまま押さえつけられた状態で敏感な部分に舌を這わされて声が上擦っちまう。 「やめ、そこはっ……」  片方を口に含んでジュ、と吸われると思わず腰が跳ねた。ココで感じるのは、妙に恥ずかしい。イヤだって言って抵抗しても押さえつけられて、軽く歯を立てられた。 「いっ……! いたい、って……あっ!」  噛まれたかと思うと舐められて、ますます変な声が出る。このままじゃマズい。また俺ばっかり気持ちよくさせられて……。 「シュート、お、俺も……触りたい」  手を離してくれたからそっと伸ばして胸元に触れた。シュートの体はいつでもポカポカ暖かくて安心する。そのまま手を下に動かして、指で鎖骨を撫でてみたり。胸元、肋骨、腰……突然ぬるっとした感触が腹に触れたと思ったら、もうギンギンになってるシュートのモンから垂れた先走りだった。 「……舐めてもいいか?」  正直、"準備"してる段階ですでに「今日こそはここに……」なんて考えてたらめちゃくちゃムラムラしちまって、我慢の限界が近いんだけど……無性に、堪らなく|齧《かぶ》り付きたい衝動に襲われた。 「……こっちに」  寝転がるよう誘導して、逆に俺は起き上がる。大人しく横になってくれたシュートの足に跨って舌を伸ばそうとした瞬間、肩を掴んで引き倒された。 「うわっ!」  何事かと思ったが、そのままグイグイと体勢を変えさせられてシュートの顔を跨ぐ格好になる。そして何か言うより先に俺のムスコがぬるい口内に迎え入れられた。 「あ、あっ! 待っ……! ん、んっ」  言っても無駄だ。俺も慌てて目の前のモンを口に頬張った。デカくて、太くて、舌を這わすと血管がデコボコしてて、生臭い。 「んん、う……っん、ふぅっ……」  後ろに指が2本入り込んできた。興奮してンのか、無遠慮に掻き回されて腰が震える。でももう少し、こっちも楽しみたい。 「ふぁ、あっ、あっ! 待て、もうっ」  グッグッと腹側を強く押される度に声が押し出される。そんな俺の反応が見たいのか、しつこい。 「あっあっ、あっ、シュ、シュートッ、あっ」  情けない声が勝手に漏れる。力が抜けて倒れ込むと頬にシュートのがペチッと当たったから、本当は咥えたかったけど起き上がれず、せめて手で扱きながら根本にキスをした。 「んん、んっ、ん、ふっ、ふぅっ」  今からコレが、俺の中に入ってくるんだ。そう思うと胸がきゅうと締め付けられる。期待か、不安か、理由は分かンねえ。 「あ、シュート、スキン……っ」  ぼーっとしてたらシュートが俺の下から抜け出して、後ろから腰を掴んできた。慌ててローションを拾い上げて手のひらに出す。準備してる時に中にも注入しておいたし、それが漏れ出てきてるから大丈夫だとは思うけど。 「待て、待てって……! あっ、あ!!」  ズッと入り込まれて、体が勝手に震えた。逃げようとしても抱き込まれて、一気にズブブ……と熱が押し入ってくる。 「ああ、あ……っ、はぁ、あ」  熱い。耳元で激しい呼吸音と唸り声が聞こえる。まだ全部入ってない。でももう、腹ん中が限界だ。 「あぐっ、うっ、う、あっ!」  首に噛みつかれて、爪を立てられて、腰を無理やり押し付けられる。スキン、付けさせて、ない……。 「あ、痛っ……いたい、シュート!あっ、あ、あ゙っ!!」  腹の奥……自分じゃ届かなかった場所に入り込まれて、ゴリゴリッと変な感覚がした。体が勝手にビクビク痙攣する。痛い。苦しい。でもそんな体をベッドに押さえつけて、めちゃくちゃに侵される。 「ぁあっ!あっ!あ、う、ぐっ!!」  俺のケツとシュートの腰がぶつかる音が部屋に響く。激しすぎる。オーサーにも聞こえちまうんじゃ……。でもそんなことを気にする余裕もない。腰を掴まれて、揺さぶられて、噛みつかれて。 「あっ、あっ、シュー、トっ……あっ」  ちょっと刺激に慣れてきたのか、動きが穏やかになった。それでも呼吸が早い。 「シュート、うっ……い、息、気をつけろ」  ようやく振り返れたから、俺の腰を掴んでる手に手を添えて言い聞かせる。ちゃんと吸えって。 「はっあ……っ、あっ、あ」  ギラついた青緑色の瞳が金髪の間から覗く。捉えた獲物を喰おうとしてる目で俺を見てる。 「あっ、中で、出しちゃ……、ダメ、だから、なっ」  イキそうなのか、グルグルと唸る声が吐息混じりで熱っぽい。その時。 「……う」 「っ!」  耳元で確かにシュートの声がした。前に悪夢に魘されて叫んだ時に聞いた声だ。やっぱり、声が出せないワケじゃない。 「あ、シュート、ダメ、だって……」  ぎゅう、と抱きしめられて、中のモンがピクピク痙攣してる。出してやがるな。ああ、何ひとつ計画通りにならない。それもある程度は想定内だ。 「ふう、ぅ……っはぁ……」  俺の中で暴れ回ってた他人の一部がズルリと抜け落ちるのを感じて身震いした。汗だくで、首からはちょっと血も出てる。でも息を吐く間も無くシュートが|蹲《うずくま》って咳き込み始めたから大慌てで起き上がった。 「シュート!」 「けほ、けほっ、けほっ」  声を出したからか、刺激が強すぎたのか。汗が外気で冷えて背中はちょっと冷たい。 「けふっ、ふ……っ、ふぅっ」 「シュート、大丈夫だ、落ち着け」  用意してあったタオルを体にかけて、耳を手で覆ってやる。中に出された精液が太腿を伝ってんのがわかったが、どうでもいい。  しばらく背中をさすって息を整わせてたら、落ち着いたシュートが気怠げに体を起こして抱きついてきた。 「おっと」  支えきれずに二人でマットレスに倒れ込む。シーツが色んな液体で濡れてて、不快極まりない。 「シャワー浴びよう、動けるか?」 「……」 「シュート?」  まずいな、完全に寝ちまったみたいだ。とにかく風邪を引かせたらまずいと思って、抱きつかれて下敷きになったままタオルでなるべく体を拭いてやって、手探りで掛け布団を引き寄せた。

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