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第19話 大魔導師乙

 ユリネリアから火魔法が連続発射される。  それらを総て弾いて、魔王はゆっくりと近付いた。  氷の塊が刃になって飛んできても、風の刃も、土くれの塊も、総ての魔法は魔王に触れる前に弾かれる。 「何をしてもきかぬか。ならば、これでどうだ!」  ユリネリアが両手を前に突き出す。  光の束が大きくなって、球体を作って行く。  魔王は目を眇めた。 「光か。神に近い力は好まぬな」  ユリネリアが口端を上げた。 「聖なる光で闇を浄化する。貴様を倒すために百年、練ってきた魔法だ」  人間より大きな光の塊の中で魔力が密度を増していく。 「ユリネリア師匠の特大光魔法……。大陸であれほど大きな光魔法を操る魔導師は他にない」  魔王が纏う闇の黒さが、ユリネリアが放つ光の魔力に触れて塵と化す。  シャムルが息を飲んだ。   「この場所から逃げた私が、鍛錬を続けた百年分の魔力だ。跡形もなく消え去れ!」  大きな光の塊が魔王に向かって投げつけられた。  体中を包んだ光が簡単に弾けた。  シャムルが目を見開いた。 「特大の光魔法が、全く効果がない? そんな、なぜ……」  ユリネリアが蒼白な顔をした。  魔王は首を傾げた。 「何故、とは? お前は闇が光で浄化できると思っているのか?」 「は?」  ユリネリアが訳の分からない顔をしている。  訳が分からないのはこっちだと思う。 「光と闇はお前が思うより仲が良い。混沌から生まれた悪魔は神に望まれ存在する。神もまた、悪魔に許しを請う存在だ」  指を震わせて、ユリネリアが動けなくなっている。  愕然とするユリネリアの首を掴んで締め付けた。 「ぁっ、がっ……かはっ」  驚き過ぎて動けなくなったのだろう。  大魔導師が聞いて呆れる。 「お前たち魔導師や魔術師、魔法使い。魔力を力の根源とする術師は総じて、我に勝てぬ。何故なら、我こそが魔力そのものだからだ」  ユリネリアが理解できていない顔をしている。 (折角、珍しく説明とかしているのに、理解力がないな。もういいか)  魔王は面倒になった。  首を掴まえた手に力を込めて、唇を覆い尽くした。  長い舌を差し込んで、喉奥に魔力を流し込む。  ユリネリアが指先をビクンを震えさせた。 「ん……、ぁ……、ん、ん……」  ユリネリアの顔が見る間に蕩けて悦った。 (そうそう、若返らせないと。とりあえず、魔王好みの年齢まで)  魔王は黒い結晶を取り出した。 「尽きない魔力が欲しくはないか。誰にも負けない魔力とお前が鍛錬してきた魔術があれば、名実ともに大魔導師になれるぞ。我の奴隷になれ」  焦点の合わないユリネリアの目が笑みで歪んだ。 「尽きない、魔力……。最強……、最強の、大魔導師に、なりたい……。栄誉が、ほひぃ……」  譫言のように言葉が口から零れる。  魔王は黒い結晶をユリネリアの額に埋め込んだ。  ユリネリアの見た目が徐々に若返り、二十代くらいの若者になった。 「はぁ……、はぁ……、力が、溢れる。血が黒く、染まる……」  ユリネリアの目が真っ黒に染まっていく。  黒い目に白い瞳孔が光った。 「あぁ……、魔王様の魔力は、気持ちが、ぃぃです。私は、奴隷、魔王様の性奴隷、性玩具でございましゅ……」  手を離すと首に黒いチョーカー型の魔印が一本ついていた。  股間がガチガチに硬くなっている。  撫でてやると、足を閉じて身をくねらせた。 「後ろもくれてやろうか、ユーリ」  耳から淫気を流し込む。  いつもの通り部屋中に淫気を充満させているから、息が上がるほど、人間は発情する。 「くらはぃ、魔王様の、でかいの、ほひぃ……」  ユーリが自分から魔王のちんぽにしゃぶりつく。  後ろに回り、馴らしもせずに尻穴に突っ込んだ。 「ひぎぃっ! ……ぁ、ぁ……、ぃぃ……、もっとぉ」  震える腰はすぐに魔王に靡いて前後に揺れる。 「シャムル、ユーリにしゃぶらせろ」 「御意に」  シャムルがユーリに近付いて、自分のちんぽをユーリの顔に擦りつけた。 「丁寧に舐めなさい。歯を立てたら爪を一枚ずつ剝ぎ取りますよ」 「はひっ、シャムルさまっ、ぐっ……ぁむ、ぁん」  シャムルが自分のちんぽをユーリの口に遠慮なく突っ込む。  喉奥と後ろを同時に激しく突かれて、ユーリが嬌声をあげる。 「お前は魔王軍配下、ランドールとシャムルは上官だ。二人の命と言葉は魔王のそれと心得よ。しばらくは魔王軍の性玩具となれ」  魔王はユーリの四肢に魔印を付けた。  輪姦用の性玩具の証だ。 「はぃっ、うれし……、いっぱぃ、犯してもらえて、うれひ……」  白い目を上転させてユーリが悦ぶ。   「高潔の仮面の下は栄誉を欲するだけの俗物でしたか。私が嫌悪する、最もくだらない生き物だ。お前が否定しねじ伏せた私の問いの答えは魔王様がくださいました。命の価値の答えを持たぬ輩が命を守ろうなど愚の骨頂だ」  シャムルが話しながら何度もユーリの喉奥を突きまくる。  その度にユーリが涙を流して喜んだ。 「魔族となり地を這い生きる方がお前には向いていますよ。お前の悦った情けないオホ顔、興奮します。あぁ、ぃぃ……。出すから全部飲みなさい、ユーリ。私からの最初の命です」  シャムルが顎を撫でてユーリの髪を掴み上げる。   逃げられないように顔を固定した。 「ぉ、んっ……、んんっ、おぃひぃ……れふ、しゃむる、さまぁ……」  頷きながら、ユーリが流れ込んできたシャムルのザーメンを飲み込む。  魔王も後ろから激しく突き上げた。 「我のザーメンも腹で飲め。もっと魔族に近付けるぞ」  腰を打ち付けながら、魔王はシャムルを指クイして呼んだ。  近付いた唇に口付ける。  絡めた舌が甘い。 「奴隷を挟んでするキスも、悪くない」  シャムルの顔が蕩けて、魔王にキスを返した。  舌の動きがエロくて、魔王は思わずユーリの中に射精した。 「魔王様の舌がいつもより美味しゅうございます」 「シャムルも美味い」  シャムルの顎を掴まえて、その唇を貪る。  甘くて蕩けてどんどん美味しくなるな、とシャムルを味わいながらユーリの中にいっぱい出しちゃった魔王様でした。

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