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第12話*

「んあ"っ!ゃ、やらぁっ・・・もぉ、入れな・・・れぇ・・・っ」 「まだ種付けしてないよ、頑張って璃都(りと)・・・っ!」 「ひぁあっ!」 ダイニングで夕飯を食べた後、リビングのソファでまったりしてたら、カイに押し倒されてソファで後ろを散々(いじ)られた。 そのまままソファに抑え付けられて、俺がイくまで犯されて、今は寝室のベッドに運ばれて、後ろから奥を突かれてる。 「んっ、う・・・ひあっ、・・・んぁあっ」 「声、可愛くなってきた・・・っ、キモチイイの?璃都」 聞くなよ変態バカオオカミっ! 明日は学校だから、朝起きられなくなったら困るから・・・って拒んだのに。 カイが「じゃあ1回だけ」って言って、もふ耳倒して上目遣いとかしてくるから・・・拒みきれなかったんだ・・・。 毅然とした態度で断固拒否すればよかった・・・。 「んぅう・・・っ、やぁ、あっ・・・ぁんっ、んん・・・っ」 「ナカきゅんきゅんしてるね、ここがイイんだ?」 「やあっ、あんっ、んん・・・っ、ま・・・あぅっ、・・・ぃっちゃ、ぅうっ!」 「何回でもイって、璃都・・・っ、俺が、満足するまで、ね・・・っ!」 ぐぼん・・・と、また入っちゃだめなとこまで犯される。 それに押し出されるように、びゅる・・・っと吐精してしまった。 「ゃ、やあ・・・も、いっ・・・たぁ・・・っ、ひぅっ」 「俺は、まだだよ」 「ゃあっ!・・・もぉっ、おなか・・・ぐぽぐぽ、しなぃれぇ・・・っ」 「あーもう、可愛い、なあっ」 俺が息も絶えだえに訴えてもカイの腰は止まらず、カイが射精()すまでに3回もイかされるハメになった・・・。 ─────── 「酷い・・・明日学校って言ってるのに・・・」 カイを背もたれにしてバスタブに沈み込む。 自分が楽な姿勢をとるため、カイの肩を枕にして手足も投げ出した。 「ちゃんと約束通り1回で解放してあげたでしょ」 「1回だったのはカイだけだからっ」 「璃都はいっぱいイけて偉かったね」 「黙って!」 (さら)け出した首に、カイが唇を寄せる。 ちゅ、ちゅ、と軽いキスが落とされて、はっとした。 「ちょ、だめ、首に痕とか付けないでっ」 「なんで?」 「明日!学校!」 「見せつけてやればいい。璃都は俺の番、俺のモノなんだから」 「んっ・・・だ、めだって、ばあっ」 カイの頭を押し戻し、ついでに濡れた獣耳を揉む。 もみもみもみもみ・・・。 「これ、学校にも持って行きたい・・・」 「無茶言わないで・・・ああ、仕事休んで一緒に学校行ってあげようか?」 「いえ、大丈夫です」 カイが教室に現れたらパニックになりかねない・・・。 バスルームを出て、身体を拭き、部屋着に着替えてドライヤーをかける。 乾いてふわふわになったカイの耳をもふもふしてたら、そのまま抱き上げられて寝室に。 そっと下ろされたベッドは既にカイが綺麗にしていて、俺はぐったりとシーツに顔を(うず)めた。 「ねえ璃都」 「んー・・・?」 「明日、学校行くの?」 「うんー・・・」 「どうしても?」 「・・・行かせてくれる約束でしょ」 隣に横になったカイが、腕の中に俺を引き込む。 ぎゅうーっと抱きしめられ、ちょっと苦しかったけど、文句言ったらまた「学校行かせない」って脅されそうで、やめた。 「学校に行っても、璃都は俺のモノだからね」 「・・・うん」 「俺以外は触らない触らせない」 「・・・いい子にします」 「ふふ、よろしい」 カイの気が変わらない内に寝てしまおう。 目を瞑って、呼吸を整える。 カイに抱きしめられたままなので、またカイの鼓動が伝わってきて、心地いい。 「カイ・・・」 「ん?」 「おやすみ・・・」 「おやすみ、俺の璃都」 ─────── 6時半起床。 いつもならスマホのアラームで起きるんだけど、セットしてあったスマホは解約されて、新しいスマホでセットするのを忘れてた。 それなのにちゃんと起きられたのは、カイが起こしてくれたから。 「おはよう璃都」 「・・・ぉはよ」 「まだ眠い?」 「起きます。起こしてくれてありがと。アラームセットし忘れたから・・・ふぁ・・・ぁ・・・」 「あくび可愛い」 カイと一緒に洗面所で顔を洗い、キッチンに行って朝食を用意する。 ベーコンエッグとトースト、コーヒー。 俺はトースト担当・・・。 「いただきま・・・なにしてんの?」 「気にしないで」 気にするよ、俺に向けてスマホなんて構えて・・・まさか・・・。 「動画撮るつもり?」 「うん。璃都が学校行ってる間、俺を慰めてくれる物が必要で」 なにそれ・・・。 まあ、いっか、動画くらい・・・。 「他の人に見せたりしないでよ」 「俺の璃都を他のヤツになんて見せる訳ないでしょ」 「なら、いいけど・・・ぁむ」 トーストをかじり、ベーコンにナイフを入れる。 こんな分厚いベーコン食べた事ないな・・・。 「・・・んっ、んー!」 外カリカリ中ジューシー・・・このベーコン美味しいっ! 目玉焼きも綺麗・・・あ、トーストに乗っけて食べたい・・・やっちゃお・・・。 「ぁむ・・・んむっ!?」 黄身が垂れたっ。 手に垂れた黄身を慌てて舐め取る。 子どもみたいな食べ方して、恥ずかし・・・あっ! 「んぐっ、ちょ、い、今のなしっ!消してっ!」 「最高に可愛いの撮れた・・・ありがとう璃都!」 お礼とかいらないから消してってば! 結局、俺の恥ずかしい食事シーンは保存され、俺は二度とトーストに目玉焼きを乗せて食べたりしないと心に決めた。 食事を終え、歯を磨いてから寝室へ。 俺は制服、カイはスーツに着替える。 お高そうなスーツ・・・腕時計も・・・いくらするんだろ・・・。 書斎に置いていた鞄も持って、カイと一緒に玄関へ下りる。 玄関ホールには金曜の夜に会った、シグマさんが立っていた。 「おはようございますカイザル様、璃都様」 「おはようシグマ」 「ぉ、おはようございます・・・」 俺まで様付けする必要はないですよシグマさん。 ただの高校生ですから。 玄関前のロータリーに、金曜の夜に乗った大きな外車が待機してて、シグマさんが後部座席のドアを開けてくれる。 カイが俺を先に乗せて、隣に座った。 「シートベルトしてね」 「あ、うん・・・って、自分で出来るってば」 結局カイが俺のシートベルトをしてくれた。 俺はもう5歳児じゃないんだけど。 でも良かった、お膝抱っこじゃなくて・・・。 静かに走り出した車中で、そう言えば聞いてなかったな、と思った事を聞いてみる。 「カイって、仕事何してるの?」 「色々」 答える気ないな。 まあいいけど。 「名刺いる?」 「え、くれるの?」 渡された名刺には、カイザル・ルプスの名前と、3つの社名にCEOの表記・・・。 え・・・3つも会社・・・持ってる・・・の・・・? 俺より10歳年上だから今27か28だよね? その若さで3つも会社経営できるもんなの? 獣人はハイスペックって言うけど本当にハイスペック・・・。 「なんか凄いから、これお守りにする」 「ふふ、俺の名刺がお守りなの?可愛い」 8時15分、学校のロータリーに車が入った。 あ、しまった、もっと手前で降ろしてもらおうと思ってたのに・・・。 「じゃ、い、行ってきますっ」 「慌てない慌てない」 シートベルトを外し急いで降りようとしたら、カイに止められてしまう。 助手席のシグマさんがカイ側のドアを開け、そうなると俺を降ろすためにカイが降りないといけなくて、カイに手を引かれ降りる事になる俺・・・。 ちょっと、これ、他の生徒に見られたら騒ぎに・・・。 「え、あれ獣人?」 「降りてきたのうちの生徒じゃね?」 「すげー高級車・・・」 「なんで獣人がうちの生徒と?」 「もしかして番かなあ?」 あ"ーっ!! 見られてる・・・そりゃ目立つし・・・恥ずかしい・・・逃げたい・・・。 「か、カイ、手、放して、も、行くからっ」 「行ってきますのキスは?」 「しないよここ学校っ!」 「仕方ないな。行ってらっしゃい、璃都」 そう言って、ちゅっとキスしてくるイケメン獣人。 周りの(ざわ)めきが増した気がする・・・。 ああ・・・俺の平穏な学校生活が・・・。

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