28 / 75
第28話*
午前中はクリスマスマーケット、昼食はおしゃれなカフェ、午後は温泉街をぶらぶらして、旅館に帰ってきた。
カイとりっくんは和室で、買ってきたワインや地ビールを飲んでて、俺と玲央はテラスで愚痴大会中。
学校行ってる間にアパート解約されて、荷物運び出されて、バイト帰りに車で拉致されて、バイト辞めさせられて奨学金もスマホも解約させられ・・・ってとこまで話した。
「・・・成程。ちょりと、よく逃げ出さなかったな」
「逃げたくても玄関、開かないの」
「え、どゆ事?」
「俺が聞きたい」
玲央はと言うと19歳の時、大学のキャンパスへ向かう途中、コーヒーを買いに行ったらりっくんに出逢いナンパされ、1週間で付き合う事になり、1ヶ月後にはプロポーズされたそうだ。
「えっ、交際期間あったの!?」
「あったぞ、一応」
「それを踏まえて俺の状況どう思う?」
「・・・同情はする。でも獣人の番だから、逢った時点で諦めるしかないぞ」
そんな・・・。
番保護法とかないのか・・・。
「あと、ハイイロオオカミ獣人の番の先輩として、ちょりとに言っときたいんだけど」
「はい、なんでしょう」
「カイザルさんに言われた事は、そのまま真っ直ぐ聞いた方がいいぞ」
そのまま、真っ直ぐ?
どう言う意味?
「カイザルさんに言われて、おい冗談だろって思った言葉、あるだろ?」
「よくある」
「例えば?」
例えば・・・そうだな・・・。
「カイは、俺が跪 けと言ったら跪くし死ねと言えば死ぬって、あと俺をストーキングするのが生き甲斐で、俺をカイなしじゃ生きられないダメ人間にしたがってる・・・とか」
「それ全部、冗談じゃなくて本気で言ってる事だから。軽く聞き流すのはやめた方がいい」
「・・・え?・・・いや、ちょっと、恐過ぎるんだけど」
あれって、冗談とか言葉の綾とかじゃないの?
本気で・・・言ってた・・・?
「俺も最初はなに言ってんだって思って、大学の先輩と泊まりで遊びに行ったんだけど・・・その先輩、次の日から大学来なくなった」
「・・・え?」
「シドがなんかしたんだろうな。俺になんかしたヤツは消すって言ってたから。で、俺はシドのマンションに引越しさせられて、今に至る」
消す・・・とは・・・?
え、嘘だよね、法に触れるような事はしてないよね?
恐いどころの話じゃなくなってきたんだけど?
「あ、因みに、消えた先輩は大学辞めて地方の実家に帰ったらしい。さすがに殺してはないぞ」
「・・・良かった、少し安心した・・・少しだけど」
「ははっ」
それにしても、カイが言った事全部が本気だとしたら・・・。
真剣にいい子してないと、次は即監禁確定なのでは・・・。
「りーぃー」
「ぅあっ」
突然現れたカイに抱き上げられた。
び・・・っくりしたぁ・・・。
「れぇーおぉー」
「おいっ、やめろっ」
あ、玲央もりっくんに抱き上げられてる。
「りぃ、身体冷えちゃってるよぉ。俺があっためてあげるねぇ」
「あーはいはい、中に連れてってくださいな」
「俺がりぃのナカに侵入 りたいなぁ」
「変態酔っ払いオオカミめ」
運ばれてきた夕食を食べ、ゆっくり露天風呂に浸かり、和室でだらだらとお茶をする。
俺はカイの膝上、玲央はりっくんの膝上という状態で。
「あ、そうだ、ちょりとは玲央と連絡先交換した?」
「え・・・っと、してない。だってカイが・・・」
「玲央くんならいいよ」
「いいの?」
俺のスマホ、カイとシグマの連絡先しか入ってないから、ちょっと嬉しい。
「りっくんは?」
「カイザルがだめだってー」
「ふーん」
なんで玲央だけいいんだろう。
カイと玲央って、やっぱ仲良いのかな・・・。
「なんかあったら電話でもメッセでも、遠慮しなくていいからな」
「うん、ありがとう」
なんだろう。
もやもやする。
なんでもやもやしてんだろ・・・。
「そろそろ寝ようか」
「そーだな。結構歩いたしー」
「お前、午前中は殆ど座って飲んでたじゃねぇか」
りっくんが玲央を抱いたまま立ち上がった。
このままだと俺もカイに抱き上げられる。
・・・気分じゃない。
「俺、トイレ行ってくる」
抱き上げようと、カイが俺の腹に回してた腕を緩めた隙に、さっと立ち上がってトイレへ・・・。
「待って璃都、俺から逃げるなんて許さないよ」
「なっ、に、逃げてなんて、ない・・・」
カイが追いかけて来て、俺の腕を掴んだ。
別に逃げようだなんて思ってない。
トイレ行きたいのは本当だし。
「璃都、もう嘘つかないって約束したよね?」
「嘘なんて言ってない!トイレ行きたいのっ!」
なんで嘘って決め付けんの?
いい子にするって約束だってちゃんと守ってんのに。
俺は、カイに言われた事、ちゃんと守ってんのに・・・。
「あー・・・と、俺たちは寝室行くわー。おやすみー」
「ちょりと、嘘も匂いでバレるらしいぞ。じゃ、おやすみ」
「だから、嘘なんて・・・っ」
「おいで、璃都」
カイに腕を引かれ、寝室ではなく内風呂へ連れてこられた。
え、なんで風呂・・・?
「嘘じゃないなら、出来るよね?」
「・・・は?」
「おしっこ、して見せて?」
「・・・はあっ!?むりっ、やだ絶対、や・・・ぅあっ」
立ったまま後ろから抱きしめられ、掌 で下腹部を押される。
うそ・・・本気・・・?
「我慢は身体に良くないよ、璃都」
「と、トイレ、行かせて・・・っ」
「出ないって事は、やっぱり嘘ついたって事かな」
「だ・・・から、嘘じゃ、な・・・んぅ・・・っ」
我慢しようと思えば我慢できる。
でも我慢したら嘘ついたって事にされる。
だからって・・・。
「ひ・・・ゃだ・・・したく、なぃ・・・」
「見せて、璃都がお漏らししちゃうとこ」
「んひ・・・っ!?」
下腹部を押されながら、耳に噛み付かれた。
だめだ・・・だめ、だめだめだめ・・・っ!
「・・・ふ・・・ぁ・・・ぅぅ・・・」
しょろしょろと、生暖かい感触が足下や浴衣の裾を汚していく。
「はぁ・・・っ、可愛い・・・璃都、おもらししちゃったね。可愛い・・・っ」
興奮しきったオオカミに、首筋から耳までを舐め上げられた。
「ぅ・・・ふぇ・・・っ、も、ゃだ・・・」
「そこに手を突いて、脚広げて」
バスタブの縁に手を突かされ、お尻を突き出すような格好をさせられる。
抵抗したいのに、身体に力が入らない。
「・・・んゃっ、なにす・・・んぅ・・・っ」
「璃都がおしっこしてるの見たら興奮しちゃった。大人しくしてて。あと、声我慢して」
「んぅ・・・ゃめ・・・んぁ・・・っ」
浴衣を捲 って舌で早急に慣らされる。
ねえ、セックスしない約束なんじゃなかったの?
声我慢しろって・・・2人に聞こえちゃうから?
「ん・・・ふ・・・ん"ぅ・・・っ」
両手で口元を抑え、声が漏れないように我慢する。
舌を抜いたカイが、俺の腰を掴んで狙いを定めた。
「ん"ぐ・・・っ・・・ふぅ"・・・っ」
苦しい・・・口元抑えてるから、息が上手く出来ない。
「キツいなあ・・・璃都、苦しい?ごめんね、もうちょっと頑張ろう、ね」
「んん"っ!?」
ずぶんと奥まで挿 れられた。
脚ががくがくする・・・。
「ねえ璃都、何が嫌だったの?教えて?」
「んっ・・・な、に・・・んぐっ」
腰を打ち付けながら聞かれても、声を抑えるのに必死で答えられないのに。
何が嫌だった?
なんの事?
「さっき俺に抱っこされるの嫌がったよね。なんで?」
「ふ・・・んん"ぅ・・・っ、ゆ・・・から、とま・・・ん"っ」
お願いだから、それ以上奥に挿 れないで。
奥こじ開けられたら、声我慢なんて出来なくなる・・・。
「ほら、言って」
「・・・ゃ・・・もや、した・・・から・・・っ」
「何に?」
「・・・カイ、と・・・玲央が・・・なか・・・いぃ・・・の・・・っ」
「普通だって言ったよね?・・・もしかして、嫉妬したの?」
・・・は?
しっと?
俺が?
カイと玲央の仲に、嫉妬した・・・?
「ああ、やっぱり・・・俺の璃都は可愛い・・・っ」
「ん"あ"っ!!」
ソコだめだってば!
お腹ぐぽぐぽされたら、声抑えられなくなる!
「ふ・・・っ、声、我慢出来ないね?苦しいかもしれないけど、俺が抑えててあげるから、子宮でイこうねっ」
「ん"っゔ・・・ん"ぅぅ・・・んぐ・・・ふぅゔ・・・っ」
カイの大きい手で口元を覆われ、何度もイかされながら、せめて1回で済んで欲しいと願った。
ともだちにシェアしよう!

