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第2話
「あれえ?もしかして、侑斗くん?大きくなって!!」
商店街近くになると顔見知りにばかり会って同じセリフをもう、何回聞いただろ?
その度に朝陽が笑う。
「これじゃあ、家に着くの時間かかるね」
「そうだな」
「皆、侑斗見て嬉しそうだし、喜んでくれるね」
「有難いな」
商店街を出た時には沢山のお土産まで手にしていた。
祖父の家に着くと「俺はここで」と朝陽は立ち止まる。
「寄っていけよ」
「爺ちゃん達と久しぶりだろ?邪魔したくないもん」
「お前とも久しぶりだよ?」
「ふふ、ありがとう……じゃあ、精霊流し一緒に見よ?前に、また一緒に見ようって約束しただろ?」
朝陽はあの頃と変わらない笑顔で微笑む。
一緒に見ようという約束は10年も前のもの……
その約束をずっと待っていてくれたのだろうか?
「うん」
侑斗は約束をして家へ入った。
家に入ると祖父達がそれはそれは喜んでくれた。
街の人達もそうだし、祖父達もこんなに喜んでくれる。
10年も経っているのに何も変わらずに……まるで昨日の事みたいな感覚に陥る程。
朝陽も変わらない。
◆◆◆◆
その日の内に侑斗が帰って来たとあっという間に広がったので友人達に連絡しなくて済んだ。
ご近所のネットワークの凄さを改めて実感した侑斗。
なんせ、友人達が家に集まって来たからだ。
「水臭いぞ!連絡くらいしろよ!」
文句も言われたがそれが嬉しかった。
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