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第4話
次の日も茹だるような暑さの中、亮介さん達は撮影に出かけて行った。
今日は特別暑い気がしていつもはばーちゃんと一緒に行く買い出しも1人で行くことに。
そんな買い出しの帰りに海沿いを歩いていると砂浜には撮影隊が大勢いて、その輪の中に亮介さんと相手役の女優さんが見えた。
やっぱり芸能人てオーラがすごいよな。
女優さんも美人だし、亮介さんもかっこいい。
遠くからでも、放つオーラが違う2人をぼんやり見ていると、撮影が始まるのか2人の周りからスタッフがいなくなり、撮影が再開して2人が何か言い合いをしてるみたいな様子が見える。
遠くからでも分かる亮介さんの気迫。そんな言い合いの後に目の前の女優さんを抱きしめ…そこで気づいた。
あれ…ここって…昨日俺と読み合わせしたシーンだ。
そうだよ、昨日と同じだ。それで2人は…キスするんだよ。
そう思った時、また昨日みたいに胸が苦しくなって咄嗟に目を背けてしまった。
キスするとこなんか見たくない
何故か強くそう思ってしまった…
*
夕食の支度をしていると、ダイニングルームにあるテレビから台風が近付いていると言う天気予報士の声が耳に入る。
耳を傾けているとこの地方にも早ければ3日以内には来ると。
南の離島にあるここは本土と島を行き来するには船しか手段がない為、台風が接近すると欠航し身動きが取れなくなってしまう。
あと3日か…撮影終わるのかな。
そんな事をぼんやり考えていたら、けたたましい声が玄関の方が聞こえてきた。
「ちょっとー!!誰か!!」
びっくりして急いで玄関先に向かうと、血相を変えた岡田さんが。
「ど、どうしたんですか!?」
「あ、ななちゃんちょっと肩貸してくれる?亮介が!!」
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