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第6話
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夕食の片付けを終わらせ、再び亮介さんの所へと向かう。
部屋に入り、ベッドのそばに座ると規則正しい寝息が聞こえてきてホッとした。
手を伸ばし、額に乗せてあるタオルをどけて手のひらを当てるとひんやりとして更に安堵感。
よかった、熱も下がったみたいだ…
綺麗な寝顔を眺めていると、さっき岡田さんに言われた一言一言が頭を過ぎる。
“ 亮介は嬉しいと思ってる”
“ ななちゃんは癒しだし特別”
こんな雲の上の人みたいな存在のこの人にそんな風に思われたら素直に嬉しい。
けど、俺はマスコット的存在であってそれ以上ではないんだ。
自覚すればするだけ苦しくなる、泣きたくなる…
やっぱり…好き…なのかな…
でも、男相手にこんな感情抱くなんて気持ち悪いし亮介さんだって迷惑だ。
だからこの感情は認めちゃいけない。
そんな事を考えていると何故か目の前の視界が段々と滲んでく。
「……ななちゃん?」
すると寝ているはずの亮介さんがいつの間にか目を開け俺を見つめていて、
「りょ…亮介さん…大丈夫…ですか?」
「それはこっちのセリフ、なんで泣いてるんだよ」
「え…何でもないです…気にしないで…ちょっちょっと!」
話の途中なのに、額にあった俺の腕を取り思いっきり引き寄せられると、俺は亮介さんの胸へとダイブしていた。
「泣くほど心配だったの?」
「いや、違くて…」
「違うの?」
「心配は心配でした…けど…」
「じゃあ何で泣いてたの?」
「それは…」
本当の理由なんて言えるわけない。
そんなはっきりしない俺に亮介さんが突然、よくわからない事を言い出す。
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