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第62話 レイモンの部屋 2

「帰ろう。何?ここ。 頼んでないわよ、こんな事。」 「こんな事って何ですか? まだ、何も始まってないですよ。」  奥の部屋に移動を促された。部屋は広く天井から鎖が何本もブラ下がっている。  広いベッドもある。気付かれないように巧妙にカメラが仕掛けられている。どの角度からでも映されている事にみんな気が付かない。余す所なく記録されている。 「大山ちゃん、縛られるの、お好きでしょ。」  レイモンが上着を脱いで,ボンデージの身体が露わになった。筋肉質でセクシーだ。  服を脱がされ派手なパンツだけになった大山がいつの間にか屈強なアシスタントたちにロープをかけられて、見事に縛り上げられた。  ベッドに転がされている。猿轡もかまされて,声が出せない。 「いつの間に?大山、何とかしてよ。 アンタしか男がいないのよ。」  マサミ会は売り出し中の女優ばかりだった。大山はたいして役には立たないけれど、一応男だ。 「男のくせに。こんなに使えないとは思わなかった。もうあのバラエティには出演させないからね。」  まだ、強気の発言をするマサミだった。 「まあ、お掛けなさい。」 椅子を勧められる。 「マサミさん、つぎは何して遊ぶ?」 手に薔薇鞭を持って嬉しそうなレイモンだ。 「あのぅ、私たち帰らせてください。 こういうの好きなのはマサミさんだけなので。」 「何言ってんのよ。いつも面白がってたじゃない。ロウソク垂らしたり、縛り上げてイタズラするの。」  おまえたちも同罪だ、と必死になっている。 それだけ、今まで自分がやってきた事が、悪い、と思えるのだろう。 「まだまだ、こんなものじゃあ、ないわよ。 ここはあなたの権力の及ばないところよ。」  転がって唸っている大山が、レイモンのブーツの足で蹴られた。 「ウ〜ウ〜」 のたうち回っている。  気がつけば女性4人は、座っている椅子に拘束具で止めつけられていた。身動きできない。

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