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媚薬③-♡♡♡
「も、出すぞ、マジで。いいのかよ?」
真尋は夢中で頷いた。唾液と我慢汁でぬるぬるになった先端に舌を絡ませ、水音を立ててしゃぶられる。
「うっ……」
曜介は腰を大きく震わせた。真尋の頭を押さえ込んだまま、二度、三度と腰を揺すった。軽く喉奥を突いてしまったが、真尋は恍惚と頬を染め上げ、放すまいとしてしゃぶり付いてくる。口の端を白い液体が伝う。
「真尋──」
ここが職場だとか、学校のトイレだとか、そんな建前はかなぐり捨てて、曜介は真尋を抱きしめようとした。その時である。
「杉野先生~? いらっしゃいます~?」
廊下から声がした。足音と共に、声が近付いてくる。曜介は慌てて息を吸い、その結果激しく咽せた。
「杉野先生? ……大丈夫ですか?」
ぱっと電気がついた。トイレの入り口付近に声の主は立っている。個室が閉まっていることを不審がっているらしい。
薄いドアを隔てただけの狭い個室に閉じ込められた、こんな状況だというのに、真尋は曜介にしがみついて離れない。それどころか、一層きつく吸い付いて、喉の奥へと迎え入れようとする。白い液体が喉を伝って膝に垂れ、タイルの床に滴っている。
「せ、施錠の確認で回ってたんですけど、あっちの方が急に来ちゃいまして」
曜介は口から出まかせを答えた。少し息が上がっていたのが、逆に信憑性を増した。声の主は曜介の噓八百を信じてくれたようで、体調の心配までしてくれた。
「北校舎は全部見ておいたんで、ってことを伝えたかっただけなんです。逆にすいません、こんな時に。お大事にしてください」
暗い廊下に足音は去っていく。しばし耳を澄ませていた曜介だが、彼が戻ってこないことを確認し、ようやく安堵の息を吐いた。
「……っぶねぇ~、マジで危ねぇ~」
「……」
曜介の下腹部に顔を埋めたままの真尋と目が合う。口に含んでいたものはすっかり力を失くしていた。真尋は恍惚と頬を染めたまま、しかしかなり不満そうな目で曜介を見上げていた。
「……帰ろっか」
足を縺れさせ、アパートの階段を駆け上る。ポケットを弄り、一度手にした鍵を取り落とす。それを拾い上げるのに、真尋と手と手がぶつかった。ほんの一瞬触れただけなのに、それは沸騰したやかんのように熱く、曜介の指を焦がした。
耐え難い焦燥に駆られる。逸る心を抑えることもできないで、ガチャガチャと乱暴に鍵穴を回した。
ドアが閉まるのを待たず、靴さえ脱がずに、真尋は曜介に飛び付いて、玄関に押し倒した。自ら曜介の上へ馬乗りになって服を脱ぐ。曜介が手を添えると、ビクビクと腰を震わせた。
「ちょっと、なぁ、すごく嬉しいんだけどさ、マジで今日どうしちゃったの。すげぇ感じやすいし、つーか、淫乱じゃん」
「だま、れ」
「公私混同はしねぇとか言ってたくせに、保健室のベッドでオナニーして、放課後のトイレでフェラってよぉ。そんなのお前、淫乱以外の何者でもないよ?」
「てめ、だれのせいだと……」
真尋は今にも泣き出しそうに真っ赤になって、曜介の顔を覗き込んだ。表情は陰になって見えにくいが、黒々とした大きな瞳には涙の膜が張っていた。
「てめーが、変な薬なんかもらってくるから……」
曜介の脳裏に過るのは、あの紫色の小瓶。昨晩は熱い夜を過ごしたが、その立役者でもある。そういえば、今朝はキッチンに置きっぱなしにしていたっけ。
「ああ、バレちゃった?」
「っ……」
曜介がにんまりと唇を歪めると、真尋は目を見開いた。
「意外に分かんないもんだね。匂いもしなかったろ」
「てめ、やっぱり……」
「しかしすげぇ効き目だな。媚薬様様じゃねぇか」
痛いくらいにスラックスを押し上げていた分身を、真尋の尻のあわいにぐりぐりと擦り付ける。逃げる腰を捕まえて離さない。
「なぁ、自分で挿れてみてよ」
「っ、な……」
「欲しいんだろ? 顔にそう書いてあるぜ。俺のが欲しくてしょうがなくって、ここ、こんな濡らしてるんじゃねぇの?」
「んっ……」
「大丈夫だって。どんだけ乱れたって、全部薬のせいなんだからよ」
「っ……」
放課後のトイレでそうしたように、真尋は曜介のベルトを外し、スラックスごと下着をずり下ろした。勢いよく飛び出したそれに喉を鳴らしたのを、曜介は見逃さなかった。
「もっかいしゃぶる? してもいいよ?」
しかし、どうもそれはお気に召さなかったらしい。真尋は曜介をじっと睨み、反り立つ肉棒を跨いだ。
「しゃぶってほしいなら頭下げて頼むんだな。おれが今ほしいのは、んなチャチなもんじゃねぇんだよ」
曜介自身に手を添えて、ゆっくりと腰を落とし、己の中へと導いていく。解してもいないのに、いや、真尋が自分で準備していたのだろうか。まるで女のあそこのように、滑らかに曜介を呑み込んでいく。
「んんっ……ああっ……」
甘い吐息を漏らして、真尋はうっとりと目を瞑った。どうやら、奥まで到達したようである。腰を微かに撓わせて、感じ入っている。
「……気持ちいい?」
「ん……」
こちらを見下ろす真尋の眼差しといったら、桃色に匂い立つほど淫靡であり、曜介は思わず腰のモノを大きくしてしまう。
「んんっ、んっ……あっ、ああっ……」
ゆるゆると腰を動かし始める。前へ、後ろへと、踊るように腰がくねる。曜介は、真尋のはだけていたシャツを脱がした。薄闇に白い肢体が浮かび上がる。切なげに反った胸と、曲線を描く腰回りと、とろとろと蜜を滴らせながら所在なげに揺れている男性器と。それぞれが調和して美しい。
曜介は真尋の腰を掴んだ。力ずくで押さえ付け、下から思い切り突き上げた。勢いのままに最奥まで貫いた。
「あ゛っっ!!」
ビクン、と真尋は大きく腰を仰け反った。白濁の液がぴゅるっと噴き上げ、真尋の薄い胸を濡らした。
「ところてんかよ、エッロ」
「やめっ……! やっっ、あっ、ああっ」
達したばかりの敏感な体を、曜介は容赦なく責め立てる。腰を遣って下から突き上げ、白濁にまみれた体を揺さぶる。
「自分が上だからって、イイとこ外しちゃってさぁ。ホントはここまで入んだろ? 奥ゴツゴツされんの、大好きじゃん」
「ひぁ、も、だめいく……っ、いくっっ」
「ん、俺も出る……っ」
媚びるように吸い付く胎内に、たっぷりと精を放った。が、まだ足りない。まだ全然喰い足りない。
「ひッ!? やっ、よーすけ」
「しっかり掴まっといて」
「やめっ、あっ、むりっ──」
壁を使いながら、曜介は真尋を抱き上げた。もちろん、繋がったままである。
「いや~、一回やってみたかったんだよね。駅弁」
「ひッッ……」
今にも滑り落ちそうな不安定さに耐えられないようで、真尋は曜介に必死にしがみついた。重力が作用し、奥の奥までこじ開けてしまいそうなほど、挿入が深くなる。真尋は逃げるように腰をくねらすが、逆効果だ。余計に奥へと入ってしまう。
「やぇ、やっ、むり、こぇ──」
「だいじょーぶだって。ほら」
曜介は目的地であるソファに腰を下ろした。地に足がついたというのに、真尋はしっかりとしがみついたままだ。曜介は手早く服を脱ぎ捨てた。
「なぁ、もっかい動いてくんない? 今度は対面座位で」
「っ、も、うごけな……」
「まだ一回イッただけだろ? ほら、さっきみたいに。頭下げて頼むからさ」
「やぅ、あっ、あ……」
曜介は真尋の腰に手を添えた。陶器みたいに真っ白で、滑らかで、それなのに炎よりも熱く燃え滾っている。しっとりと汗ばんで、手に吸い付く。曜介が手伝ってやると、真尋は健気に腰を動かした。
「そーそー、うまいうまい」
「ひっ、も……やぁっ」
「ナカ、ずっとビクビクしてるけど。イキそうなの?」
「んぅ、ん゛、きも、ちぃ──」
ぶるっと腰を震わせる。激しい動きなしで、軽く達したようだった。
「すげぇ締まる……っ」
「よ、すけ……」
真尋はもうすっかり熱に浮かされているらしい。嬉しそうに抱きついてきて、甘えるようにキスをねだった。赤らんだ唇に覗く瑞々しい果肉を見ないふりなどできない。曜介はそれに貪り付き、それと同時に肚の奥が波打った。
「……なぁ、もっとすごいことしてみねぇ?」
「っ……?」
曜介は、一旦繋がりを解いてから、再び真尋を抱き上げる。お姫様抱っこで寝室に運びベッドに寝かせ、荷物を取りに玄関へ行って戻ってくる。曜介の手にあるものを見て、怯えか、それとも期待からか、真尋は生唾を飲み込んだ。
「ばか、なにかんがえて……」
「後でちゃんと洗濯するから」
「そういう、問題じゃ……」
形ばかりの抵抗を示す真尋に、曜介はそれを着せた。真尋が普段から着用している、保健医の象徴ともいえる白衣だ。
「うん。やっぱ白衣ってエロいよな。エロの象徴だろ」
「……ヘンタイ……」
「それは認めるけど、わりとノーマルな方の変態だからね、俺は」
あえてボタンを全て留めてから、長い裾を捲って足を開かせる。
「それにね、こういう時にヘンタイとか言ってくるの、男を煽るだけだからやめた方がいいですよ、高峰先生」
「ンぅ゛っ……!!」
太腿を掴んで引き寄せて、ずぷん、と自身を沈み込ませた。真尋の下腹部を覆い隠していた白衣が濡れて色を変える。濡れた白衣が張り付いて、欲の輪郭がくっきりと浮かび上がる。
「またところてんかよ、エッロいな。お前の白衣、お前が出したもんでベタベタじゃねぇか」
「だって、おまえが……!」
「俺のせい? 先生のせいでしょ。白衣の下にこんなエッロい体隠してたなんて、俺、全然知らなかったなぁ」
「やめ……っ、んんんっ、やめろっ」
「やめろったって、先生の方からくっついてきてるんでしょ。俺のこと、そんなに好き?」
「すき、じゃ、なっ……」
「なんでよ。こんなに愛してあげるのに」
ボタンを一つずつ外し、胸元をはだけさせる。真っ白な白衣との対比で、白い肌の色付いているのがよく分かった。仄かな薔薇色。口に入れたら甘そうだ。
「やっ……、あぁっ、そんな、とこ……」
「してほしいんじゃないの? 勃起してるよ」
「や、めっ……かまないで……っ」
「噛んでほしいってこと?」
「ちがっ……ああっ!」
胸の尖りを口に含み、歯を立てた。強めに噛んでから、舌で舐って慰めて、飴玉を転がすように弄んで、それからまた、強めに噛んで吸い上げる。ちょうど、赤ん坊が母乳を吸うように。何も出ていないはずなのに、仄かに甘かった。
「先生、おっぱい吸われてイッちゃうんだ。ナカすげぇ締めてくるよ。白衣ももうびしょびしょだし、もう学校着ていけないね」
「やっ、も……こんな、のっ……」
「やじゃないでしょ。こんなにぎゅーってしてくれてるのに」
「だって、も、いけなっ……」
「そんならだいじょーぶ。強ぇ味方がいるから」
曜介は、白衣に隠して密かに持ってきていた紫の小瓶を取り出した。軽く振ると、瓶の中で波が立つ。キャップを捻れば、濃厚な甘い香りが立ち上った。どこかで嗅いだことがあると思ったが、ジャスミンの香りだ。真尋の瞳がどろりと蕩ける。
「やっ、あ、やだ……」
「大丈夫だって。ちょっと気持ちよくなるだけだから」
「だって、も、いきたくな……」
「イきたくなくても、イけるようになるんだよ。ほら、あーんしてみ」
「ああ、あ、や……」
曜介は真尋の口に指を突っ込んで無理やり開かせる。真尋の悔しそうに歪められた表情が、曜介の本能的な部分に火をつける。曜介は元来真尋の笑顔が好きで、怒った顔も好きで、もちろん泣き顔も好きで、要するに表情の変化が好きなのだった。
「ほら、あーんして。舌出して」
スポイトで媚薬を吸い上げ、赤い舌の上へ一垂らし。すかさず口を塞いで舌をねじ込む。垂らした媚薬を塗り込むように舌を絡める。ジャスミンの香りが鼻腔をくすぐる。押さえ込んだ体は激しく乱れた。
媚薬を数滴飲まされ、キスをした。それだけで、真尋は高みへと上り詰めた。上り詰めたまま、戻ってこられない。激しく腰をうねらせ、曜介にしがみついて、しがみついていることによってどうにか意識を保っているような、そんな状態だ。
もちろん、絶頂を繰り返す真尋の胎内も、嵐のように乱れ狂っている。凄まじい締め付けに、曜介も思わず素に戻る。
「やべ、出る……っ」
締め付けに抗えず、うっかり射精してしまった。放たれた精は媚薬の働きを促進し、真尋を再び高みへと押し上げた。
一旦、自身を引き抜いた。二発分の白濁が溢れ、切なげにヒクつく蕾を濡らす。曜介は真尋の体を引っくり返す。真尋は自ら腰を高く上げて、誘うように尻を揺らした。曜介はそれを鷲掴みにし、濡れた穴に指先を押し込んで左右に開いて、自身の切っ先を擦り付けた。
すり、すり、と濡れた花弁を優しくなぞる。もどかしそうに腰がくねる。やがてゆっくりと切っ先を沈める。押し込もうとしなくても、自ずと沈んでいく。媚びるように吸い付き蠢く肉襞が、奥へ奥へと呑み込んでいく。
「あっ、ああ……」
最深部まで到達した。奥に溜まっていた白濁が押し出され、どろりと溢れて、真尋の太腿を汚す。曜介は一旦腰を引き、再び奥を突いた。
「ああっ……」
突き上げられる衝撃に、真尋は甘く声を漏らして身を捩る。もう一度、ギリギリまで引き抜いてから、奥まで貫く。何度も何度も繰り返す。律動はだんだん力強く、テンポは速く、ストロークは大きくなり、その分だけ真尋の嬌声も甘く響き渡る。
「ああっ、……も、いくっ、いく────」
ぷしゅっ、と潮を吹いた。水分を吸った白衣は重くなり、胸の辺りでくしゃくしゃになって絡まっている。
搾り取るような締め付けに、曜介は歯を食い縛って耐え、さらに激しく腰を遣った。真尋はシーツを握りしめ、黒髪を振り乱す。敏感になり過ぎた肉体が、曜介の下で狂い悶えている。
「も、……だめっ、いくっ、またいぐ、いぐっ、い゛ッッ────」
肚の奥がじわりと濡れる。一旦締め付けが緩み、かと思えば激しく収斂した。食い千切らんばかりに鋭く締まり、ビクビクと荒波のように痙攣して、子宮まで精液を吸い上げようと必死だ。
「うっ……」
さすがに我慢の限界だった。曜介は最後の力を振り絞って自身を引き抜き、迸る精を尻にぶち撒けた。白く滑らかな尻が、白く濁った液にまみれている。余韻に震える自身を擦り付けると、淫らな糸が引いた。
真尋は、尻をこちらへ向けたまま、激しく胸を喘がせて、ベッドにぐったりと沈み込む。空洞になった胎内は切なげで、満たしてほしいと誘うように震えている。曜介は一息ついて、ウェットティッシュを手に取った。風呂は朝でもいいとして、食事くらいは取りたいし、そろそろ休まないと明日に響く。そう思ってのことだったが……
「ちょっ、真尋?」
ぐったりしていたはずの真尋が起き上がり、曜介に抱きついてしな垂れかかってきた。曜介はもちろんその重みを受け止めたけれども、そのままベッドに押し倒され、真尋に馬乗りにされてしまった。
「ちょっ、ちょっと、まだすんの!?」
「てめー、が、言ったんだろ。ぜんぶ、あの薬のせいだ」
「ちょ、あっ、待って待って、まだ」
「うっせ、も、ぜんぜん足んねぇんだよ……っ」
「あぅぅ」
曜介は情けない声を上げる。真尋は、達したばかりの曜介自身を逆手に握り、己の中へと導いた。曜介がどう足掻こうが抗えない。ずぶずぶと入っていってしまう。
「んぁ……あああっ……」
真尋はうっとりと目を瞑る。そして、曜介の制止も聞かずに、ベッドをギシギシ軋ませながら、腰を振った。性に貪欲になり過ぎた肉体が、曜介の上で踊り狂う。
「ぜんぶ、寄越せ。金玉からになるまで、搾り取ってやる」
そう宣言して曜介を見下ろす真尋の眼差しは、獲物を前にした雌豹のそれだ。
媚薬なんて飲ませるんじゃなかった。明日の寝不足が確定し、曜介は今更になって反省した。結局のところ、いくつになっても後悔は絶えないものである。これが人生というものなのか。
*
「どうしたの、曜ちゃん。でっかいあくびしちゃって」
翌日、当然のことながら寝不足のまま出勤する羽目になった。仕事中大きなあくびをした曜介を、河北は気にかけてくれる。
「昨日……いや一昨日もなんだけど、すげぇ盛り上がっちゃってさぁ……」
「ああ、アレ? 早速使ったんだ」
「マジで効き目がエグくて……俺ァてっきりバッタもん掴まされたと思ったんだけどよぉ、何せお前がくれたもんだし」
「オレに対する信頼低いな」
「ある意味高いだろ。まぁでも、今回のことでちったぁ認識改めるかな。何つっても、すンげぇ盛り上がったんだ。おかげで眠いったらねぇよ」
「盛り上がったならいいけどさ。効果はお墨付きだって言ったじゃん」
「まぁ、話半分に聞いてたし」
「マンネリは解消できそう?」
「あー、だな。かなり効果あったと思う。これからもちょくちょく使ってくわ」
「お盛んなことで。今度彼女の写真見せてよ」
「それはムリ。けどまぁ、効き目は確かにエグかったけど、やっぱプラシーボ効果ってのもあるよな、たぶん。いや、絶対に」
「プラシーボでも何でも、使えるならいいじゃない」
「だな。媚薬様様だぜ」
媚薬の効果は、確かに目を見張るものがあったが、それ以上にプラシーボ効果が絶大だ。なぜなら、朝食に薬を混ぜてなどいない。真尋は、薬を盛られたという思い込みだけで、発情期の猫も真っ青なほどに乱れまくってしまったのだ。だが、真尋には口が裂けても言わないでおく。種明かしをしてしまったら、媚薬の効果は途端に切れてしまうだろう。
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