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第122話 ※

 舌を絡め合いながら、リオールの手が静かにアスカの脚を撫でた。  それだけでピクリと反応したアスカに、彼は優しく言う。 「……今夜は、昨日使ったものとは別の香油らしい」 「えっ?」 「催淫効果のあるものらしいぞ。清夏が用意しただとか」  ごくり、と喉を鳴らし、アスカは緊張したように目を伏せる。  ──清夏さんは、本気だったのか……!  念の為、と言っていたけれど、仕方がない。  アスカは小さくうなずいた。  リオールが手に取った香油は、蓋を開けると、ほのかに甘く、花のような香りがふわりと広がった。  その香りを嗅いだ瞬間、アスカの身体がぴくんと震える。  オメガの体に効果があるのか、リオールは平気そうだ。 「何か感じるか?」 「……ぁ、なんだか……変な感じが、します……」  リオールの指が香油をすくい、そっとアスカの秘部へと伸びる。  触れた瞬間、アスカは小さく震えたが、周りを優しく撫でられ、ゆっくりと指が入ってくるとキュッと中を締め付けてしまう。 「ぁ、な、んか、熱い……っ」 「……大丈夫だ。安心して」  指先は優しく、ゆっくりと。  けれど、香油のせいでいつもより敏感になったそこは、触れられるたびに熱を帯びていく。 「ぁ……あ、ん……リオールさま……っ、だめ、おかしい……っ」 「アスカ……可愛い……」  リオールの声が甘く濡れていた。  けれど、その目には優しさと、どこか抑えた色が浮かんでいる。  アスカの後孔はすでにリオールの指が二本埋められている。 「痛みはないか?」 「はぁ、ぁ、あっ……き、もちいい、気持ち、いいです……っ」  香油と、快感から分泌された愛液で、アスカのそこはトロトロになっており、リオールはゴクリと唾液を飲み込んだ。 「ぁ! リオールさま、ぁっ、あ、だめです、もう……っ」 「出そうか」 「はぁ、は……ぁ、ゃぁ……で、ます……でちゃう、やだ……っ」 「いい。出しなさい」  アスカは迫ってくる絶頂感にぎゅっと目を瞑り、背中を僅かに反らせて達した。  ビュクッと射精し、それが腹を汚す。  快感にうっとりしていると、口付けをされ、再び中に埋められた指が動き出す。  先程よりも圧迫感があって、しかし泣きどころを触られると次第にそれも気にならなくなり、はしたなくも自ら脚を開いていた。

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