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そして、朝の8時。 ぱっと目を覚まして飛び起きたネロは、俺の顔に尻を向けて馬乗りになると、嬉々として俺のモノをしゃぶった。 陽光に晒された男の股間は、昨夜の汚れが乾いてこびりついたままで、全く気分のいい眺めではない。それでも、元気に「あうっえお(しゃぶってよ)」と腰を振る男の朝勃ちを咥えてやり、昨夜のディルドでアヌスを穿(ほじ)ってやった。30分ほどかけてネロを何度かいかせ、大して量のない薄い精液を飲んでやり、俺も搾り取られた後でベッドを出た。 「じゃ、ダイニングで」と言い残してネロは浴室に向かい、俺は身支度を整えに自室に戻った。 食堂に行くと、朝食の用意のために通いで雇われている中国人の中年女が不思議な顔をした。 「アレ、今日ㇵアナタ達ダケ?」 「そお」と朗らかに答えたネロは、「しばらくこんな感じ」と笑ってトーストを2枚おかわりした。 朝食の時間は7時から9時と決まっているが、普段ここでネロに遭遇したことがなかった俺は、初めて目にする彼の食べっぷりに面食らった。が、夜の間、あれだけ体を使っていては腹が減って当然だろう。 目玉焼きとビーンズを追加の皿に盛り、フル・ブレックファストをぺろりと平らげたネロは、バナナ1本とりんごを半分を更に食べた後で、「アーサーはちゃんと精つけてよね」と眉をひそめた。 余計なお世話だと返すのも面倒で、黙ってプレートを空にした俺は、ドラッグを数錠飲んだ。 「何それ」 「“目覚まし”だ、寝てない」 「ボクにもちょーだい」 「必要ない」 「くれって言った」 「金払え」 「元は“ウチ”のでしょ」 1錠放ってやり、「正気をなくしたら俺が撃ち殺す」と言い終わる前にオレンジジュースでそれを飲み干したネロは、「支度手伝って」と笑った。 ネロに言われた通り、スマホでシーザーの写真を撮ってからネロの部屋に戻ると、彼はノートPCを覗いて何やら作業をしていた。 「写真ちょーだい」 「送るなって言っただろーーー」 「わかってる、そのためじゃない」 「お前のアドレスを知らない」 「バカ、エアドロ使うんだよ」 呆れたネロは俺のスマホを引ったくって写真を抜くと、彼の連絡先を登録した。「これでトモダチだね」とニコニコしてスマホを戻す男は、いまいち緊張感がない。 「今から幹部に招集かけるよ」 「どう?」 「写真使わないなら、素直にジーサンになりすますのが一番」 ウィンクをしたネロは、ぱたぱたとキーボードを叩いてメッセージを送信した。 ディスプレイを見ると、どうやらシーザーのメーラーにログインをしていたらしい彼は、なるほど抜かりはなかった。 「おっけ、じゃ、着替え手伝ってよ」 PCを閉じてベッドから下りたネロは、まるでパーティーの身支度でもするように、クローゼットへと浮かれたステップを踏んだ。

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