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第二章 穢した愛 14 ⭐
「あえっ……あっ……ああっ……ここ……ここっ……」
「ふふっ……ここ気持ちいいって知ってるよ……」
「んおぉっ……ああああ……」
腰を打ちつけられるたび、脳が痺れる。
「そっ……そこぉっ……!」
男がアドニスのタイミングに合わせて腰を突き上げた瞬間、アドニスの理性の糸がぷつんと切れた。
「あああっ……そこぉっ……もっと……もっと当ててぇ……」
「神官様はおねだり上手だなぁ、かわいい」
「ふああっ……あんっ……あええ……いい……いいっ……」
理性の糸が切れた瞬間、あとは堕ちるのみ。
信仰も矜持 も、欲望の炎にくべられて、静かに、灰になった。
教会内に響き渡るほどの、獣じみた声をあげる。
必死に腰を振り、男の欲棒を何度も咥え込んだ。
口はだらしなく開いたまま。
舌先から唾液が垂れているのもわかる。
――まるで、犬みたいだ。
そう思った瞬間、なぜか身体の奥がぞくりと震えた。
羞恥ではない――快感だった。
「そう……その下品な声が聞きたかったんだよ……」
「おっ……おおおっ……き……聞かない……でっ……あっ……へぇ……っ!」
「神に仕える者が、こんな下品な声出してセックスしてるって、村の人が知ったらどうなるでしょうね……?」
「んあああっ……! い、言わないで……っ……! んひぃっ……!」
顔が蕩ける。
舌なめずりが止まらない。
――気持ちいいよぉ……! こんなの無理……! 我慢できないぃ……!
もう村のこともユリセスのことも頭にはなかった。
ただ、快感を貪りたいという本能が身体を動かしていた。
休む間もなく刺激が与え続けられ、そろそろアドニスの限界が近づく。
「ひいぃっ……! イクっ……! イクよぉっ……!」
「神官様イッちゃうの? いいの? 俺のチンポでイッていいの?」
男の挑発すら耳に入らない。
むしろ男の猥褻 な言葉が快感を冗長する。
身体中のありとあらゆる神経が中心に集中する。
「ひいいいっ……! イクっ! イクぅっ!」
もう、止められない――止まりたくない。
「あああああああああああああーっ!」
咆哮 が教会の天井にまで響いた。
下腹に集まった熱が、限界を超えて一気に弾け飛ぶ。
「……っあ、ああっ……ふぅっ……あ……っ」
初めての快感に、目の前がぐるぐると回る。
震える屹立の先端から、白濁がまだトロリと溢れていた。
「やっとイケたね」
男は嬉しそうな声で言った。
絶頂の余韻に震えるアドニスを、男はぴたりと背後から抱きしめた。
その手は優しく、愛しいものを壊さぬように包み込む――まるで壊すのを楽しみにしているかのように。
「そろそろ、俺もイきたいなぁ……」
「ひいっ……」
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