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第三章 抗えない淫愛 11 ⭐
それは記憶だけの疼きじゃない。
身体の奥に残る媚薬が、今も熱を煽 っている――。
――もう我慢できない……。
「ここだ」というように腰を振って、指を抜き差しした。
腰の疼きが更に強くなってきた。
何度擦っても、一番欲しいところには届かなかった。
「疼く?」
「あうう……奥……奥が……」
「じゃあ、挿れるしかないかなぁ」
――挿れる……?
男のニチャアとした、湿り気のある舌なめずりが聞こえる。
「この媚薬はね、精液で中和されるんだよ」
ゆっくりと腹部をなぞられた瞬間、そこに潜んでいた媚薬の熱が一気に暴れ出した。
秘肉の弱点がドクンドクンと脈打ち、刺激が欲しいと暴れ回る。
「はうううっ!」
「ああ、この辺だったら指じゃ届かないかもねぇ……もっと長いモノじゃないと」
男の言いたいことはわかっていた――
肉棒を入れるしか方法はないと。
「あえぇ……止めて……止めてぇ……」
「あ、そうだ。こうしたら、どう?」
男は突然、アドニスの両足を抱えた。
腹部に熱を当てて、秘肉の弱点を上からぐっと押した。
「ひぃぃいいいいい!」
今までにない刺激が身体中を駆け抜ける。
脳内にまで電流が流れ、視界の端が白く弾けて、息が止まりそうになった。
「ほら、俺のチンポだと届くよ?」
「やっ、やめて……やめでぇっ……!」
男は何度も何度も槍のような先端で、弱点を上から擦りつけた。
――こ、こんな……こと……されたら……また……堕ちてしまうよぉっ……!
「ひ、ひぎっ! ひぃっ! や、やめて! やめてぇっ!」
「気持ちいいの? じゃあ、こうやって擦ってあげる」
「んひぃぃっ!」
思わず背筋が反り返る。
そうじゃないと、頭を振った。
気持ちいいどころか、中途半端な刺激を続けられたら、肉壁の疼きが増して気が狂いそうになってしまう。
やはり今日も屈してしまう。
これ以上は自分じゃ止められない……。
――赦して……ユリセス様……。
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