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181.家族?

 なんだかなあもう、本当に瑛士さん。  ……嬉しいけど。慣れないなぁ。  じ、と見つめていると、さっき考えていたことが、口をついて出てきた。 「オレ――自分のものは、自分で買うって、思ってるんです。それが普通だと」 「うん……?」 「家族くらいしか、普通は、ひとに何かを買ってもらうとかないですよね?」 「んーまあ。そう、かな」 「瑛士さんが、当たり前みたいにオレのいろいろ、まとめて買ってくれるのが、不思議で」  なんて言おうと考えていると、瑛士さんがちょっと首を傾げる。 「もしかして、そういうの、嫌だったりする?」 「いえ。嫌、とかじゃなくて――」  んーと、と考えながら。 「買ってくれる、お金がどうのっていう話じゃなくて、ですね……まとめて一緒に、してくれるのが、なんか……嬉しい、のかもって……」 「かも、なの?」 「――まだ慣れなくて……でも、なんだか、他人じゃなくて家族って言われてるみたいな……あ。家族って変でしょうか……」  家族。なんて勝手に言ったらだめかも。  言葉に困って考えていると、少し黙っていた瑛士さんが、ふ、と微笑んだ。 「んー、家族はちょっと違うかな」 「あ。そうですよね、家族じゃないですよね。すみません、勝手に」 「あ、そういう意味の違う、じゃないよ。謝らないで」  瑛士さんはオレの言葉を止めて、ふと微笑んでオレを見つめた。 「なんて言っても、オレは凛太が大好きだからさ。全部一緒に買いたいし、一緒に楽しみたいし、一緒に食べたいわけ。――家族じゃないって言ったのは、別にオレは凛太を養ってる訳じゃないから、親じゃないし。ていうか、保護者としての感情はかけらもないし。……なんなら、とにかく全部一緒にしたいな~っていう独占したいっていう気持ちがあるし。まあ、もう、いろんな愛情が、たくさんあるだけ」  すらすらと言われて、黙って聞いてたオレは。  理解が追い付いたところで、一気に、熱くなった。  よしよし、とオレの頭をなでながら。 「まあいわゆる、一蓮托生というのかな……? そういう意識になってくれたらいいなーとは、思ってるよ」  ふふ、と楽し気に笑って、オレの熱い頬に触れる。 「これを聞いて、真っ赤になっちゃうとかねー。ほんと可愛すぎて困るよね。……凛太、嫌だったら、嫌って言った方がいいよ?」 「――」  すり、と頬を撫でられて。  ……は。ここ、サービスエリア。と思って、少し顔を引いた。 「あの……瑛士さんて……今まで、そういう風に……色んな人にしてきました?」 「デートとか? ……まあ、会う時は出したよ、食事も出かけるところも」 「……ですよね」 「でも。こんなに毎日フルセットで出すことなんて、ある訳ないからね――契約だからっていうのは、1パーセントくらいで、あとは気持ち的には、全部愛情だけど」 「……」 「とか言ったら、お金は契約100パーにしろって、あの二人には怒られそうだけど」 「楠さんたちですか?」 「そう。契約と混同するなって、言われそう」  はは、と笑いながら瑛士さんがオレを見つめる。 「まあなんにしても、全部――凛太が愛おしいから。だよ」  くしゃくしゃと頭を撫でられて、返事が出来ない。

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