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第3話 ここにいる理由

「俺がここに来たの、無然だったんだよ」 そう言うと、レンくんは少しだけ黙った。 「 ..... 然じゃ、ないと思うよ」 「え?」 紫の髪を揺らしながら、レンくんが言った。 「ここ、昔は"誰かを呼ぶ場所”だったらしいんだ。僕も一一呼ばれたのかも」それは、冗談には聞こえなかった。

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