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第13話 もう少しで届くのに

祭りの灯りが揺れる中、 レンくんはそっと立ち止まって、俺を見た。 「ねえ……君って、こういうの、どう思う?」 視線が絡む。 でもその意味を問うには、あまりにも言葉が足りなかった。 「俺……君のこと、」 続きは、夜風にさらわれた。 だけどその目は、確かに“好き”って言っていた。

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