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第62話 胸毛

 ベッドで龍一に抱きついてその胸を触る。 「大きなオッパイより、龍一のこの胸毛が気持ちいい。」  昔ビデオで見たクィーンのフレディマーキュリーの胸毛にゾクゾクしたのを思い出す。セックスアピールが凄かった。彼はゲイだと言われていたから、さぞかしゲイにモテたんだろう、と思った。  龍一の胸に手を伸ばして触るのが好きだ。後で抱いてもらえる、と期待が膨らむ。 「イタズラだなぁ、貴也は。 目が覚めてしまったよ。」 手を取って胸毛から下に誘導される。 「ホントだ。起きてる。」 パジャマのズボンに手を入れて茂みからいきり立っているものを握る。 「もっとギュッと握って。」 「うん、龍一のこれ、大きいね。」 「誰と比較してるんだ?」 「誰とも比べてないよ。そう言う意味じゃないよ。いつも思うんだ。大きいなって。」  横抱きにされて 「それを全部入れてって言うのは誰だ?」 真っ赤になってしまった。未だに慣れない。  龍一にはいろんな顔がある。ドクターの顔。学者の顔。この所落ち着いて来たので龍一は大学に顔を出す事も多くなった。以前から病棟には決まった曜日に出掛けていた。患者がいるから、という。  また、研究室が復活した。あの頃の先輩たちはほぼ卒業して行った。あのサークルは物好きな学生が残している。シュールレアリスム。  龍一は教授選を頑なに断り続けている。論文の発表数と、海外の学会への参加が必須のようだ。 参加は断り続けている。 「貴也を連れて行けないなら外国には行かない。」 と言っている。 「もったいないよ。」 「貴也は、学者の妻たちの付き合いが出来るのか?」  考えるだけで拒否反応が出る。世界はまだ、そこまで成熟していない。まだ、宗教の縛りがある国も多い。ゲイは微妙だ。 「それに教授選なんかには興味ないよ。 論文の発表は準備しているけどね。」 「うん、俺、邪魔しないようにするよ。」 ベッドの中でする話ではないな。  さっきから硬く大きくなっている龍一の逸物を掴んだままだった。龍一も貴也の下半身を撫で回している。 「貴也は本当に毛が薄いなぁ。 スベスベで可愛いよ。この硬くなってるモノは可愛くないけどな。」 「龍一が触るからだよ。」 また、前戯が始まりそうだ。

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