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第132話 初めての夜
何も言わずに黙ってホテルに入った。車を入れてそのまま部屋に入れる。海の近くで濡れた水着でも入れるようになっている。
簡単な門を潜るとプライベートプールがある。各部屋についている小さいプール。
そのままバスルームに続いている。正面のドアを開けるとリビングルームからベッドルームに続いている。
李がケンの手を取ってソファまで歩く間も待てないようにキスをする。
たったまま、抱きしめられて、二人ともこうなることに何の違和感も持たなかった。
ケンの髪がほどかれた。まだ、そんなに長くはないが、李を思って真似して伸ばしていた。
飛び込み選手の頃は、水の抵抗の少ないショートヘアだったからこんなに長いのは我ながら初めてだった。肩まで届く。
髪に指を入れて頭を抱えられた。微かに香水の匂いがする。李の男っぽい匂いに混じって堪らなく好きな匂いだ。
深いくちづけに膝が折れる。ソファに倒れ込んで抱きかかえられた。息も出来ないほど強くくちづけられて貪るようなキス。
あの時のような、快感もない痛みだけで蹂躙された時とは全然違う。
大きなソファに寝そべって、身体中、大切にまさぐる。
「ダメ。」
パッと手を離して李が心配そうに見つめる。
「ごめん、乱暴だったか?」
愛おしそうにシャツの中に手を入れてくる。
「あの時の酷い事を思い出させないように、と思ってるんだ。いくら謝っても足りないな。」
首を舐められる。耳を優しく噛まれて声が漏れる。
「ああ、あ、あ。」
トラウマになっていないか、李は心配だ。
「風呂に入ろう。」
ゆっくりシャツを脱がせてくれる。ケンの男、がもう大きくなって下着を持ち上げている。
ボクサーブリーフの上から硬くなったモノを握られる。
ケンの手を取って李が自分の昂まり、に持って行く。
すごく大きくなっている。
「おまえの中に入りたい。こんなになっている。」
「ああ、すごい。」
「嫌じゃないか? 俺、酷い事をしただろ。」
優しく下着に手を入れて後孔を触られる。
「風呂で解そう。」
手を繋いでバスルームに向かう。
全部脱がされて裸で抱き合う。バスタブがお湯で一杯になるまで。ずっとくちづけをしていた。
身体中に泡を立てて抱き合う。後ろに指を入れられる。
耳元で
「痛くない?」
「ううん、気持ちいい。」
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