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70 ※微
何一つ灯 りのともされていない暗闇の寝室には今、俺とユンファさんの唇が触れるたびに立つ極わずかな水っぽい音と、二人の艶 めいたため息ばかりが、秘めやかなその闇に溶けいるように聞こえていた。
この暗闇の中では自分や相手という存在さえ不確かにその闇に溶けこみ…――あまりにうっとりとしすぎて、うかうかしているとこの暗闇の中には、今組み合わさって絡まりあうこの二つの唇だけしか存在していないのではないか、などという夢見がちな錯覚をも起こしそうにはなるが、…といってもそれの原因の一つには俺が、彼とのこの唇同士でまさぐりあうようなキスのなかで、目をつむっているせいというのがある。
アルファ属である俺は生来夜目が効く体質なのであった。つまりこの暗闇のなかでも、俺のこの目は今とざしているまぶたを開きさえすれば、――暗中で目を光らせる獣のそれと全く同じ原理で――青白いような光を放ち、今キスをしているユンファさんの顔はもとより、その美男子の何もかもがはっきりとよく見えるようになる。
さてそれはさておき…――ユンファさんは、今夜はやけにしおらしかった。
それも何かしら初心 な感さえあったのだ…――というのも、俺はユンファさんを組みしいてすぐ、まずはその人のふっくらと厚い形の端麗な赤い唇に、ふに…と唇をやさしく押しあてた。
それもそれは…まずはゆっくりと顔を寄せ、唇同士が触れあうか触れ合わぬかという距離で多少とどまって、それからも更におもむろに、やや斜めからそっと唇をふに…とわずかに触れさせた。
しかし、すると彼はそれに驚いたのかなんなのか、その瞬間にぴく、と少し肩を跳ねさせた。
そしてトクトクと鼓動を速め、それこそまるで初めてのキスに気後れした少年かのように、わずかにそっと顎を引いた。――しかも見れば目をつむってはいるが、その美しい顔や耳まで真っ赤に染めているではないか。またかつふるふると、まるで未知の初経験に怯えてでもいるかのように、小さく震えてまでいるではないか。
いやしかし、俺のそれはお互いの唇がそのやわらかさを保ったままかすかに押しあうような、感触としてもおよそくすぐったいとしかない程度のキスであった。――それこそこんな例えは妙であろうが、仮にもあれがユンファさんの「ファーストキス」であったとして、それでさえ申し分ないほど優しく初々 しい感じのキスだった。
それも俺はおもむろにそうしたし、別段急に、襲いかかるような勢いで唇を押しつけたわけでもなかった。――ましてや俺たちはこれまで、あれほどむさぼり合うようなキスを幾度となくしてきたというのに、…
今夜のユンファさんはまるで別人のようだ。
俺は心配になって「大丈夫ですか…?」と思わず尋ねてしまった。
するとそっと薄目をあけて俺を見上げたユンファさんは、どうも恥ずかしそうに見える弱々しい赤い顔をして、こく…と極あさくうなずいた。
単純に可愛らしかった…――すると俺はつい自分の下にいるこの美男子が、「初めて」のような気がしてきてしまって、こう安心させるように笑いかけた。
「もしや、緊張…されてます…? はは……」
「……、…」
するとユンファさんはその黒い長いまつ毛を伏せ、肉厚なその赤い唇を薄く開いてはいるが何も言わず――しかし彼の鼓動はドキドキとやたら激しくなっており、果てには、いつもであれば気が強そうにつり上がり気味になっているその眉尻を、少し下げるのだった。
……もっとも今ユンファさんは酔っているので、それゆえの動悸かもしれない。ぴくんとしたのだって、今は推測能力といったものも鈍くなってしまっていて、それで驚いただけかもしれない。ましてや物言わないのも単にぼーっとしているだけか…――。
そして、それから俺は音も立たない丁重な、悠然としたうごきで、彼の唇をはむ…と食みはじめた。
するとすぐ二つの唇が息をあわせて抱擁しあっては離れるように、はむ…とお互いを唇のすきまに挟んでは、名残惜しそうにゆっくりと余韻を残してはなれる、自然とそうしたキスになっていった。そして唇が離れると、そのもの寂しさに嘆息するかのように、俺たちははぁ…だのふぅ…だのとうら恋しき吐息をもらした。
またそうしたキスを繰り返してゆくうち、だんだんとお互いの唇に艶めきが帯びてゆき…――ちゅぷ…ちゅ…というかすかな音が立つようになっていった。
……そのさなか、ユンファさんの生白い片手は俺の黒いローブの二の腕、そこの布をきゅ…と掴んできた。
そのなにか儚い無力な彼の指に愛おしさをおぼえた俺は、キスをしながらその手をするりと撫で捉え、さり気なく指を絡ませて手をつないだ。――そうして、蜜をすするために花びらのふちをそっとつかんだ蝶の足のように五本の指でとらえても、彼の手はぴくん、とはしたが、それで手を握り返されることはなかった。しかし抵抗もされなかった。
次第に俺たちの舌が絡まりあう。
くんずほぐれつ、にゅるにゅると濡れた唇のあいだで絡まりあう二本の柔軟な蛇のような舌は、――以前ならば唾液のぬめりをお互いになすりつけあうように、どちらが受動とも能動ともない動きで絡まりあったが、――今夜ばかりは俺が能動的にユンファさんの舌をからめ取り、すると彼の舌はまとわりついてくる俺の舌に、まるで蛇が絡みついた柳 の枝のように受動的にしなり、くねるばかりで、…一見絡み合っているようではありながら、よくよく観察すれば今夜のそれは二匹の蛇ではなく、「柳と蛇」といった様相であった。
俺はユンファさんの舌を唇ではさみちゅうっと吸いながら、彼の薄手のガウンをまとった肩をするりと撫でた。ぴく、と彼の上体が跳ねた。
……彼の舌と唇を解放し、はぁ…とため息をつきながら、俺は彼の顔をのぞき込んだ。
「…はぁ…、…は……は……」
ユンファさんはその濡れた赤い唇で儚く息をしていた。ゆるまった痩せた切れ長の上まぶた、濡れて艶を宿している黒い長いまつげ、俺の青白い光をはなつ水色の瞳をじっと見上げてくるその濃い紫の瞳は、たっぷりと涙に濡れて大そう美しい。
「……、…」
俺はドキッとした。
彼は泣いていた。彼のこめかみに涙の通った跡が、あわい青白い月明かりに照らされた小川の水面のように、ちらちらとかすかに光っていたのだ。――いや、泣いていたというときっといささか正しくはなく、厳密には彼はいつの間にか涙を流していた。…ぼんやりとしたうす赤い顔をして、俺の目をうるんだ紫の瞳でじっと見つめてくるユンファさんのその涙は、感情的なそれというよりか、酔いかキスによる火照りかで流されたものと俺にはうかがえた。
俺はするりと繋いでいたユンファさんの手をはなし、彼の赤らんだ頬を撫でた。
「……、…」
すると彼は俺の目を見つめたまま、ふ…と笑った…ような気がした。
それはほんのわずかな変化であったために、微笑したのかどうかさえひどく曖昧だったのだ。
そして彼の手はおもむろに、自分の頬にそえられた俺の手を取り、その紺のガウンに覆われた片胸にはこんだ。――それからユンファさんははにかんだように目を伏せ、声ともつかない小さな小さな声で、またそれでなおどもりながらこう言った。
「…さ…さわって…――たくさん…ぼ、僕に、さ…さわって……」
「……、…」
俺は茫然 としてしまった。手のひらに伝わってくるユンファさんの鼓動は、ひどく速く激しい。
今夜はどうしたことだろう……?
「……、…」
俺が固まっていると、つと俺の様子をうかがうユンファさんの紫の瞳が、何か落胆したように曇る。そして彼はまた、その長いまつ毛を伏せてしまった。
「こ…こまらせて…ごめん…、あの…僕……」
「いえ、困っている…というよりか……」
俺は今困っているのではない。
――迷っているのだ。…このやたらと可憐な様子のユンファさんに、俺は素直に喜んでいいのだろうか?
彼が突然こうなった理由は、俺にはどうも一つしか思い当たらない。――それこそは俺の彼氏になった、という理由である。
もしやユンファさんは、俺と正式に付き合うということになって…――そしてもっとも親密な二人きりの今のこの時間に、やっとそれらしい意識をもって、それも「ソンジュの彼氏」という改まった意識をもって、俺に抱かれてくれているのではないか?
思うと以前のあの――思い出すも腹立たしい――ちょっと付き合っただけの彼氏に対しても、彼はどこかこういういじらしい感じであった。
それこそどうしてそこまでそんな男の言いなりになるのだ、と、あのときの俺が憤 ったほどに――。
……ユンファさんは目を伏せたまま、少しだけその肉厚な赤い唇の両端を上げ、なにか諦めきったような切ない微笑をうかべる。
「…ソンジュ…、僕と別れたくなったら…いつでも、い、言って……別れるから…、今すぐにでも…別れるから…――絶対…引き留めたり…し、しないから……」
「いやまさか…。俺、ゆくゆくは本気でユンファさんと結婚までするつもりなんです。――ましてや付き合って初日にそのようなことを言われては、流石にちょっとショックですよ、はは…」
俺がそう冗談めかしてやわらかく笑うと、ユンファさんはそっと目をつむり、
「……結婚…、……」
そうどこか夢見がちなか細い声でつぶやいたきり、その赤い唇をまたつぐんでしまった。
「…………」
「……、えっと…まあとにかく…触っていいんですよね……、……」
と俺は仕切り直して、――どうも「初めての人」を抱こうとしている男の気分がいまだ少し拭えないまま――またおどかさないように、などと、おもむろな動きでユンファさんの赤らんだ片耳に唇を寄せていき、そこにちゅ、とキスをした。…ぴくんっと彼の体がか弱い反応を示す。
……俺の舌先はユンファさんの熱い耳の迷路を、落ちるべき穴をさがして、しかし悠長にさまよい――俺の片手はガウンの薄い布をツンと押し上げている彼の乳首ごと、やさしくその平たい片胸を撫でまわす。
「……ッ♡ ……ッふ、♡ ……ッ♡♡」
するとびくっ…びくっ…と体を跳ねさせ、俺の二の腕をきゅっと掴んでくるユンファさんは、ふるふると震えている。
そして俺の舌先がぬる…とその小さな耳の穴に落ち、くちくちとなめほじくるなり、
「……ん、♡ ……ッ!♡♡」
と彼はかすかに上ずった声をもらし、ビクンッと腰の裏をうかせ、身を固くこわばらせるのだ。
……今夜のユンファさんは、感じ方まで以前とは違い、なにか初々しい感じであった。
「……はぁ…、…お首にキスしますね…?」
そして俺はそう囁いたのち、そっと彼の首すじに口付けた。――するとその瞬間、
「……ッ!!♡♡」
彼は俺が驚くほどビクンッ! と大きく体をはねさせた。
「……す、すみません、…大丈夫…?」
ともなると、さすがにまた心配になった俺は、ユンファさんの顔を見下ろした。
「……は…、…、…、…」
しかし真っ赤な弱々しい顔をしている彼は、俺にその真っ白な首すじをあずけるよう顔をやや横へ向け、顎を引いて、そしてその長いまつげを伏せたまま、また何も言わなかった。
「…ユンファさん…? すみません、驚かせて……というよりか、お嫌でした…? ――今日は、首への愛撫はやめておきましょうか……」
俺は気遣わしくそう言ったのだが、ユンファさんはそっと目をつむり、ほとんど吐息のみであえかにこう答えた。
「……ううん…、もっと…してほしい……」
「……、わかりました…。……」
……本当に、どうしたことだろう…――。
やけに今日は大人しい…――ただ、単純にしおらしいというのでもない。
どうも初々しくて可愛いな、俺の彼氏となったユンファさんはこんな初心な反応を見せてくれるのだな、と単純に喜べないものがある。
というのは、先ほどからユンファさんは何か俺に対して言いたいことを呑み込んでいるような、それこそ俺に何か隠し事でもしているかのような、少しそういった様子が見て取れるのだ。
そしてそのとき彼は何も言わなくなってしまう。
ただ単純に彼氏に対しては従順になる人、というばかりではない、彼のその閉ざされた唇には、何かしら「(俺に)言えない事情」というものが見え透いているというか…――。
俺はそう思うといささか不安にはなったが、ひとまずはまたユンファさんの、その俺に差し出されたままの雪のように白い、美しい流れるようなぬくい首すじに、そっと唇を触れさせた。…彼はぴくんとしたが、それは先ほどとは違って普通の反応であった。――そのかぐわしい桃の香りの首すじをちろと舐める。…ほのかに甘い。
「……、…」
するとそこの皮膚を粟 立てたユンファさんはまた、俺の二の腕の布を両方、きゅう…と握ってきた。――
今夜のその美男子の白く輝くような美しい肉体は、以前にもまして敏感になっているようだった。
俺がキスをしながら、まずガウンの上から優しく彼の全身を撫でまわしていると、彼はびく、びくと頻繁に体をはねさせた。――しかし今夜はほとんど声をもらさない。…どうも声を殺しているようだった。
……それもそれは、以前の彼であれば何の遠慮もなしに「あ…っ♡」とでも声をあげ、喉を反らせていたような場所であっても、である。――たとえばガウンの重なった襟元をぐっと広げ、あらわにしたその生白い胸板についた小さな、うす桃色の乳首……俺がその突起となった乳頭を舌先でちろちろと舐め、そしてもう片方も指の腹でこね回してやっても、
「……ッ!♡ ……ッふ、♡ ……、…、…」
ビクンッと上半身を腰から跳ねさせ、く、と喉を鳴らしはしたが、やはりちっとも声をもらさない。
俺はなぜ声を殺すのかいまいち察するにおよばず、直接ユンファさんの耳にこうささやいて尋ねた。
「声、何故我慢されているんです…? 聞きたいな……」
「……、…、…」
……しかしまた無言…――俺のなぜに対する返答が、ユンファさんから返ってくることはなかった。
俺はだんだん不安になってきた。
しばしばそうして無視をされ、顔を見ても、ユンファさんは肌の色こそ火照った色に染めつつあったが、終始ぽーっとした恍惚の表情、いや、悪く取れば心ここにあらずのうつろな表情をうかべていた。
ほとんど俺と目を合わせてくれることもない。びくっと体を反応させても、それは生理現象という程度で、…だんだん嫌々というふうにも思えてきてならなかった。
俺と「したい」と言い出したのはユンファさんのほうだというのに、これは俺に対する拒絶なのか、なんなのか…――そもそもあの「約束」自体、これを言えばさすがの俺でも引くだろうと提案されたものであったのではないか。しかし俺が予想外にそれでもいい、などと唯々 諾々 答えてしまったので、それで致し方なく俺と付き合うことになってしまったが、となればもちろんこの交際は彼にとっては不本意なものであり、それこそ今すぐにでも俺とは別れたいのか、…まさかとは思うが、だから俺にわざと嫌われようと、こうした不興 な態度を取っているのか……。
「……ユンファさん…、気持ちいいですか…――大丈夫ですか……?」
俺はおそるおそるとそう、俺の下で目をつむり、斜め下へ顎を引いている彼に確かめた。
「もし具合が悪くなってきたですとか、それか…やはりお嫌なようでしたら…俺だって、まさか貴方に無理をさせたいわけでもありませんし、今すぐにでもやめますよ……」
「……え……?」
するとユンファさんは目をそっと開け、切ない眼差しで俺を見上げた。
「…ううん…、いやじゃ、ないよ……」
「…そう…ですか…、…本当に…? 今日はあまり声を…、それこそ何か我慢してらっしゃるようだし、…不機嫌といいますか…――どうも…違うようなら申し訳ないんだが、…どうも、だんだん…渋々俺に抱かれているようなご様子にも見えてきてしまいまして……」
「……、…」
ユンファさんはその黒紫の瞳を不安げに小刻みに揺らし、そう言う俺の目をただ見つめていたが、ふとまた目を伏せた。
「ごめ……、僕……――こ、声…、す…好き、じゃない……だけ……」
「……え……?」
「ご…ごめ…、ごめん…、ソンジュがいいなら…続けて…、大丈夫だから……」
目を伏せたままそう申し訳なさそうな小さな声で言ったユンファさんは、再度「大丈夫…」と繰り返しながら、俺の片手を力なく取った。――彼はそうしてまた俺の手を自分の膣口にみちびき、やはりその伏せた目を上げないで「ね……?」
「ほら…、君の愛撫に…僕、ちゃんと…感じてる…から……」
「……、…」
彼のそこは、ぬちゅ…と触れたなりすぐ俺の指に愛液をまとわりつかせるほどしとどに濡れ、また熱く、ひくっひくっと官能的な反応を見せていた。
それもたまたま俺の指の背に触れた、彼がお尻の下に敷いているガウンの布もまた、そのあふれた愛液を吸って湿気をおびていた。――俺は久々に触れた愛する美男子のそこにそれでも興奮し、いたずらにぬち…ぬちゅ…とおもむろに指先で撫でる。
「……、…」
しかしユンファさんはぴくんっとはしつつも、ぼーっと目を伏せ、まるで美しい人形のようにうつろな顔をしながら、また黙りこくっていた。――
そのあとはひとしきりどこもかしこも愛撫をした。
その美しい細い裸体の、暗闇の中ではなお月光のように真っ白にかがやいていたユンファさんの清廉 な肌は、俺の手指、唇と舌が触れる回数が増してゆくたび、しっとりと忍び泣くように濡れていった。――またその細い生白い体は、俺が紺のガウンの腰ひもを解き、あらわにした瞬間はなお力なく脱力していた。
俺の下に横たわったそのうつろな体は、無気力というより無抵抗というほうが正しい印象をいだかせた。
……それも…これはいかにもおかしな印象ではあるが、まるであまりにも苛烈な暴行をされたあとのように、事の終わりをやっと見て安堵しているかのような、何もかもに絶望して指先にまで力が入らないような、もはや何もかもを諦めて受け入れているかのような、そうした見るも憐れな悲愴をたたえた裸体と見えた。――それはなぜなのか、あるいは俺の「牙」が見せたあの空想がその人の体に重なって見えてしまったのか、それとも……。
「……、…」
これはユンファさんの「過去」なのか。
この白い体はその「過去」を記憶しているのか。
俺の唇はユンファさんの「過去」に優しく触れた。
何もかもを諦め、何もかもを受け入れているようなその体は、内もものやわらかなところを俺の唇にやさしくついばまれ、ぴくんっとかすかに跳ねた。――この生白い細い肉体は人間のために美しく造られ、また人間の欲望をぶつけられるために存在する無抵抗な美しい人形のようでいて、言うまでもなく「肉体」であった。しかしまた声はなかった。
ユンファさんの声は殺されていた。
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